U-20日本代表は24日のグループリーグ第2戦・U-20コロンビア戦を終えた翌25日、ホテルがあったブエノスアイレスから1000kmを移動し、次の会場があるメンドーサに移動した。試合直後の早朝移動も、DF松田隼風(水戸)は「きついですけど、大丈夫でした」と語った。

 コロンビア戦は前半に先制したが、後半の2失点で逆転負けを喫した。しかし、これで大会が終わることはなく、27日の第3戦・イスラエル戦にグループリーグ突破の望みをつなぐ。コロンビア戦が午後8時に終わり、その翌朝6時半にはブエノスアイレスのホテルを出発。飛行機やバスで2時間ほど移動し、アンデス山脈にほど近いメンドーサに到着した。メンドーサ到着から軽く体を動かし、選手たちはホテルに入った。松田はオンライン会見でメンドーサの気候を「いまのところ寒いとは思っていない」と伝えた。

 松田はコロンビア戦ではベンチスタート。1-0のリードで折り返したハーフタイムに投入された。チームは追いかける展開のコロンビアの勢いに圧され、2失点で逆転負け。「南米の勢いのある選手が、負けている状態でさらに勢いが強くなった。それでその勢いに負けてしまう。後半は決定機として作られることが多く、そこで押し切られてやられることがあった。そこは1個の反省点。次に向けて改善することが見つかったので、負けましたけど、W杯はまだ終わっていない。プラスに捉えます」。激動の試合を総括した。

 2失点ともにサイド攻撃から押し切られた。戦術面で圧倒されたわけではなく、1対1での仕掛けで崩された。痛恨の2失点による敗戦だがすでに終わったこと。松田はあえて前向きに「個人の意識だけだと思う。明後日が試合ですけど改善はシンプル。そういう面ではそこまで落ち込んでいないです」と敗因を解釈していた。

 終盤にはMF松木玖生(FC東京)のPKによる同点のチャンスもあったが、決め切れなかった。勝ち点を奪えず一気にチームが崩れる可能性もあったが、松田は「監督、コーチ、選手で集まって、すごく前向きな声で話していました」とそのときの様子を明かす。「選手も、まだ終わっていないぞと。そういう感じですぐに切り替えられたのでよかったです」。大一番の第3戦に、すばやく気持ちを切り替えられたようだ。

(取材・文 石川祐介)