[5.24 U-20W杯グループC第2節 日本 1-2 コロンビア ラプラタ]

　巧みなセットプレーを完遂させた。MF福井太智(バイエルン)は前半30分、右CKのキッカーを務め、ショートコーナーからMF山根陸(横浜FM)のゴールをアシスト。「チームとしてあれは狙っていました」と手応えを語った。

　前半30分、日本がトリックプレーを敢行した。右CKで福井はニアサイドに蹴りこむと、近寄ってきたMF北野颯太(C大阪)がリターンパス。再びボールを収めた福井がマイナス方向にパスを出し、最後はPA中央で山根がダイレクトシュートを決め切った。「セットプレーの練習で、狙い通りの形でした。うまく陸が決めてくれたのでよかったです」(福井)。鮮やかで無駄のない、流れるような得点となった。

　得点を決めた山根とのダブルボランチの関係性は「常に練習からやっています」と自信を見せる。「陸の特長もわかっていますし、陸を引き出しつつ、自分も引き出されるような関係」。互いに距離を図りつつ、攻守を入れ替えながら中盤を支配しようと努めた。しかし、南米特有の足の長さやスピードを持つコロンビアには苦しめられた。チーム全体で間延びする時間もあり、個ではがされる部分もあった。

　福井は特に、1対1について「絶対に潰し切らないといけない」と力を込める。「絶対に潰し切らないといけない。あれで止められることによって、自分たちにチャンスが回ってくると思うので、自分も含めて全員の課題」と強調した。

　課題を見つけながらも「今日で終わりじゃない」と次戦に目を向ける。「次の試合で、課題をプラスに捉えて勝てるようにがんばりたい」と勝利を誓った。

(取材・文　石川祐介)