ある時、改めて自分の爪をじっくりと見て「あれ、表面にこんなデコボコの溝なんてあったっけ?」と、爪のトラブルに気づく人もいるかもしれません。爪の表面のトラブルにはさまざまな原因があると言われています。

そこで本記事では、爪の表面にトラブルが起きる原因&対処法について、フロリダにある皮膚科クリニックグループ「Riverchase Dermatology」の皮膚科医であるルーシー・チェン医師の解説をお届け。

爪の凹凸の正体は?

爪の表面に現れる凹凸のある線は、甘皮のところから始まり、ネイルベッド(爪のピンク色の部分)上に入るもので、縦だけではなく横にもできる場合があります。この線の方向と溝の深さが原因を見分ける大事なポイントなんだとか。

「縦の溝」の原因は?

爪にできた凹凸のある線の方向が、「縦なのか、または横なのか」というのは重要な特徴。縦にできた溝は、甘皮から爪の先へ向かって伸びている状態のこと。通常、縦に線が走る場合は自然な加齢のサイン、細胞のターンオーバー(代謝)が落ちているためだそう。

けれど、その凹凸がくっきりと深い場合には「ビタミン不足か脱水状態を起こしているかもしれません」と、チェン医師。あなたの爪の凹凸が縦線の場合、それほど心配する必要はないとのことだけれど、もし横線ができている場合は要注意。

「横の溝」原因は?

横の溝は、縦のものよりやや深め、そしてネイルベッド上を左右に走っています。

チェン医師によると、ボーズラインとも呼ばれる横の溝の場合は、たとえば腎臓病、糖尿病、甲状腺の病気など、なんらかの健康問題が原因になっていることが考えられるそう。おたふく風邪(流行性耳下腺炎)のような病気や細菌感染症でも、まれに爪に横の溝ができることがあるそう。このような病気の症状に心当たりがある場合、なるべく早めに医師の診断を受けましょう。

なにか物理的な衝撃を受けたという場合、たとえば車のドアに指をはさんだりしたあとに線が1本できたというような場合は、それほど心配する必要はありません。ただ、縦の溝であっても、溝が深い場合は病院で診てもらいましょう。

繰り返しになりますが、横に走る溝があり、少しでも体調が優れないという自覚がある時はも、すみやかに診察を受けましょう。

溝はどうしたらなくなる?

縦の溝をなめらかにしたい場合は、チェン医師の以下のアドバイスを参考にして。

マルチビタミン剤を摂る

ビタミン不足が原因の場合、「マルチビタミンを摂取することが効果的な可能性があります」とチェン医師。ただ、新しくビタミン剤を摂る、あるいは摂る種類を変えるという時には、自分で判断するのでなく、必ずかかりつけ医に相談しましょう。

水を飲む

チェン医師によると、水分補給の重要性は爪にできた溝の場合も例外ではないよう。脱水が原因で起こる爪の溝を予防できるとのこと。

保湿する

爪を健康的にみずみずしく保つため、あるいは爪が特に乾燥してしまったときには保湿が有効だそう。チェン医師は爪に自然な油分を与え、成長過程を助けるために、ネイルオイルやキューティクル用オイルを塗ること。爪に自然な油分を与え、成長過程を助けてくれるとか。

病院に行く

ここで紹介したことをみんな試したけれどほとんど改善されない、むしろ線が増えた…というときは、すみやかに皮膚科医の診断を受けましょう。

まとめ

横に走る溝は大きな健康問題のサインである可能性があり、すぐに医療機関で診てもらいましょう。縦の溝は大きな心配はなく、自分で対処できるもの。それでも気になる時は病院へ!

※この翻訳は、抄訳です。 Translation: Sasaki Noriko(Office Miyazaki Inc.)COSMOPOLITAN US