サトノグランツがクビ差抜け出し快勝(c)netkeiba.com

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【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆先週の血統ピックアップ
・5/6 京都新聞杯(GII・京都・芝2200m)
 中団を追走したサトノグランツがゴール前の激しい追い比べからクビ差抜け出して快勝しました。サトノダイヤモンド産駒は重賞初制覇です。

 同産駒は、昨年の札幌2歳Sでダイヤモンドハンズが3着となったものの、骨折のため休養入り。その後、牝馬クラシックロードにシンリョクカが現れ、阪神ジュベナイルフィリーズで2着となりました。晩成傾向があり、距離も長めのほうがいいので、これから存在感を増してくるはずです。母チェリーコレクトは、競走年齢に達した6頭の産駒がすべて2勝以上を挙げています。ワーケア、ダノングレースが重賞で上位争いをしましたが、勝ったのはサトノグランツが初めて。

 ダンジグのクロスを持つサトノダイヤモンド産駒は、出走12頭中5頭が勝ち上がり、サトノグランツ、ダイヤモンドハンズ、ドゥムーランなどが出ています。父の成功パターンといえそうです。前走のゆきやなぎ賞で2400mをこなしており、この時期に上昇してきた勢いを考えると、次走の日本ダービーでも好枠を引けば上位に食い込むことは可能でしょう。

◆今週の血統Tips
 京都競馬場がリニューアルオープンしてから3週間が経過しました。芝で行われた36レースのうち、3分の1にあたる12レースをディープインパクト系が制しています。重賞は3レース中2レースをものにしました。ディープインパクト産駒が京都芝を得意としているのは有名な話。

 勝率、連対率、複勝率とも、自身の全10場の成績のなかでトップの数値を記録しています。息子のキズナも同様で、勝率は札幌芝にわずかに及びませんが、京都芝の連対率と複勝率は、自身の全10場の成績のなかで1位です。京都開催が再開したことはディープインパクト系にとって追い風で、その恩恵は3週間という短い期間で早くも成績に現れています。

 ちなみに、母の父の成績でも、ディープインパクトは5勝、2着5回と圧倒的(2位はサクラバクシンオーとモンズーンの2勝)。京都芝の馬券検討で迷ったら、ディープインパクトの血を持つ馬を狙いたいところです。