その可愛らしい形から乱獲により自生地が激減してしまった絶滅危惧種、クマガイソウ(熊谷草)をご存知でしょうか?

福島市松川町水原の「クマガイソウの里・水原」では、例年『クマガイソウの里まつり』 を2023年5月上旬~下旬で開催しています。2023年は2023年5月1日から開催しており、クマガイソウの見頃は5月8日頃の見込みとのことです。

写真:絶滅危惧種 クマガイソウ(熊谷草)

クマガイソウの名前の由来は?

クマガイソウ(熊谷草)は、ラン科アツモリソウ属の植物でユニークな形の花をつけるのが特徴です。

名前の由来は、膨らんだ形の花びらを昔の武士が戦の際に流れ矢を防ぐために背負った母衣に見立て、源平合戦の熊谷直実、平敦盛にあてたものと言われています。

写真:絶滅危惧種 クマガイソウ(熊谷草)

絶滅危惧種:群生地は全国でも3ヶ所のみ

この可愛らしい形から鑑賞価値が高く、園芸採取により自生地が激減してしまいました。環境省レッドデータブック(日本の絶滅のおそれのある野生生物)の絶滅危惧Ⅱ種に、ふくしまレッドデータブックではさらに強い絶滅危惧Ⅰ種に指定されている希少な植物です。

特に群生地は、全国でも3ヶ所(福島2ヶ所、山梨1ヶ所)しか残っていないんです。この水原のクマガイソウは、「水原の自然を守る会」のみなさんが守り続け、約35,000株のクマガイソウが自生しているのです。

「クマガイソウの里・水原」では山の斜面一面にクマガイソウが咲いています。松の木の間から優しい太陽の光が差し込み、照らし出されるクマガイソウはとっても幻想的。

写真:クマガイソウが群生している森の様子

クマガイソウの里まつり期間中しか食べられない三たてそば(藤八そば)

今年で19回目を迎えるクマガイソウの里まつりでは、地粉を使用した「三たてそば」の藤八そばが食べられます。「三たてそば」とは、「挽きたて」・「打ちたて」・「茹でたて」のおそばのことで、美味しいそばの大切な要素のこと。

藤八そばは、里まつり期間中しか食べることができないおそばなんですよ。今年は藤八そばの提供は5月上旬~中旬の予定です。

専門家も驚く希少な山野草を鑑賞できる水原の自然

水原ではクマガイソウの他にもヤマブキソウやニリンソウなど、希少な山野草を鑑賞することができます。その種類の豊富さは専門家も驚くほどなんだとか。地元の水原小学校の子どもたちがガイドをしてくれる日もあるそうですよ。「水原の自然を守る会」のブログでは、開花状況を確認することができます。

ゴールデンウイーク明けの週末は、地域のみなさんが守り続けている希少な植物・クマガイソウを見に行ってみてはいかがでしょうか。開花情報・見ごろ情報はHPでも随時更新しているとのことです。

土湯温泉も楽しめる

土湯温泉は単純温泉や炭酸水素塩泉など約10種類に及ぶ豊富な泉質が特徴です。

吾妻山麓、阿武隈川支流の荒川沿いに存する温泉地で、周囲にはカタクリ、睡蓮、水芭蕉などの花が咲き誇る名所が多いことでも有名です。また、秋から冬には紅葉狩りも楽しめます。

NHK朝ドラ「エール」の主人公となっている古関裕而氏は福島市の出身だそうで、ゆかりの地を巡るタクシーのツアーなどもあるようです。

(まとめ・文:ゆきさね 情報更新:2023年3月mashiro/5月Vermiliおん)

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