■「“日本の恥だ!”と激昂する方もいるようです」

秋篠宮バッシングも国際的になってきたようだ。

3月13日、英国のチャールズ国王の戴冠式(5月6日=現地時間)に、秋篠宮夫妻が出席する方向で準備を進めていると宮内庁が発表した。だが、発表後から宮内庁には抗議の電話やメールが殺到していると週刊新潮(3月23日号、以下新潮)が報じている。

写真=EPA/時事通信フォト
天皇陛下の63歳の誕生日を祝う一般参賀で、宮殿・長和殿のベランダに立ち、参賀者に手を振って応える天皇陛下(中央)、皇后さま(陛下の右隣)、愛子さま(右)と、左から佳子さま、紀子さま、秋篠宮さま(=2023年2月23日、皇居) - 写真=EPA/時事通信フォト

「皆さん問題視されるのが、なぜ秋篠宮ご夫妻が選ばれたのかということです。いわゆる“小室騒動”が起きてから、様々な問題が世間で言われてきたので、戴冠式に参列されることになれば“日本の恥だ!”と激昂する方もいるようです。“天皇皇后両陛下や愛子さまに参列していただくことはできないのか”といった声もあるそうで……」(宮内庁関係者)

日本の恥とはとんでもないいい方だが、2人の渡英が国民の間で歓迎されていないようだ。

女性自身(3月21日号)は、これまで英国王の戴冠式には原則として次の君主しか参列しないという習わしがあるので、秋篠宮が参列することに問題はない。秋篠宮紀子さんは、ようやく世界の王族に秋篠宮家が列すると喜んでいたと報じた。

だが、新潮によれば、今回はチャールズ国王がそうした方針を変え、外国の君主を招待すると、英紙デイリー・メール(2月25日付)が報じたというのである。

■「長年のご親交がある天皇陛下と雅子さまにも」

「チャールズ国王が、王室改革の一環として、“戴冠している友人たちを招待することで、900年の歴史がある伝統を変える決断を下した”という内容です。

すでに国王は戴冠式の招待客を絞ることや、カミラ王妃の冠を新調しないことを表明し、“国費で行われる戴冠式で無駄遣いをしない”と強調しています。(中略)もちろんチャールズ国王は、長年のご親交がある天皇陛下と雅子さまにも参列してほしいと願っていらっしゃることでしょう」(英王室に詳しい多賀幹子氏)

新潮は、いかに天皇とチャールズ国王が親しい関係をつくってきたかについて誌面を割いている。

天皇は皇太子時代の1983年から1985年までオックスフォード大学マートンカレッジに留学し、バッキンガム宮殿にも何度も呼ばれ、エリザベス女王とティータイムを過ごし、王室の避暑地であるスコットランドのバルモラル城に招待されている。

当時のチャールズ皇太子と一緒に釣りをしたりして、英国王室ファミリーの一員として迎えられていたそうである。

秋篠宮も学習院大学卒業後にオックスフォード大学大学院動物学科に留学しているが、昭和天皇崩御や紀子さんとの婚約などがあり、あわただしい留学生活だったという。

■晴れ舞台が一転、屈辱を味わう恐れがある

皇太子は帰国してから1993年に徳仁親王の名で、『テムズとともに 英国の二年間』(学習院教養新書)というエッセイ集を出版しているが、その中で、この英国留学について、「私が、楽しく――おそらく私の人生にとっても最も楽しい――一時期」と書いているという。

これが英語に翻訳されて英国でも出版されているが、巻頭に推薦文を寄せているのがチャールズ皇太子(当時)だそうだ。

この本は、来月中旬に学習院創立150周年を記念して、紀伊國屋書店から新装復刊されるという。宮内庁担当記者がこう話している。

「英国と天皇陛下の深い親交が広く読まれることになれば、戴冠式の参列者に相応しいのは誰なのかと再び議論を呼ぶ可能性は否定できません。今後、閣議決定を経て秋篠宮さまの戴冠式ご参列を政府が正式に発表するタイミングと重なれば、宮内庁への抗議が再燃するのでは」

先の女性自身は、チャールズ国王の意向通りに戴冠式が行われれば、「面識のあまりない王族や君主よりも身位が下がる参列者には時間を割けません。つまり事実上の“対面はお断り”ということでもあるのです」(皇室担当記者)

さらに、

「かねてチャールズ国王は英連邦の結束を高めることを重視しており、エリザベス2世の国葬と同様に、英連邦諸国の代表、各国の国王や女王たちが前列になる席次が見込まれています。そうしたことから、天皇陛下の名代で参列される秋篠宮ご夫妻の席次は後ろになってしまう可能性があるのです」(多賀氏)

皇嗣家の晴れ舞台だと意気込んでいる紀子さんは、一転、屈辱を味わう恐れがあるというのである。

■小室夫妻や悠仁さまへの手厳しい指摘も

そのうえ新潮によれば、英国でも秋篠宮家のスキャンダルが報じられていて、秋篠宮夫妻に対するイメージはあまりよくないというのだ。

「小室圭さんと眞子さんの話題も、英国内ではよく報じられています。“第二のヘンリー王子とメーガン妃”だと注目され、秋篠宮さまは眞子さんの父親として頻繁に名前が出てきます」(多賀氏)

昨年2月に起きた長男の悠仁さんの盗作騒動もすでに報じられているという。

「日本の15歳の王子、盗作問題にもかかわらず文学賞はそのまま授与」(2022年2月23日付のテレグラフ紙)
「プリンス悠仁、受賞作の作文のために“ガイドブックを剽窃”」(同ザ・タイムズ紙)

多賀氏はこういっている。

「父親として秋篠宮さまのお名前は、ゴシップ記事の多いタブロイド紙のみならず、幾つもの大手紙で報じられました。また、“日本のエンペラーになるかもしれない青年が、文章を剽窃した”“発覚してもサンキューと言っただけで、許していいのか”“賞は返還したのか”などと悠仁さまにも手厳しい指摘が相次いだのです」

■愛子さまを推す声が上がる理由

日本同様、ゴシップ大好きな国民性の英国では、日本の皇室スキャンダルには目がないようだ。

日本だけでなく、小室圭さん・眞子さんのいるアメリカ、5月に訪れようとしている英国でも、秋篠宮家の芳しくない話が流布しているというのは、かわいそうな気がする。

イギリス史が専門で、世界の王室事情に詳しい君塚直隆関東学院大学教授も、愛子さんが行くのがベターだというのだ。

「上皇さまが皇太子時代に英女王戴冠式へ臨まれたのは19歳の時で、愛子さまは現在21歳。若すぎるなんてことはないでしょう。仮に欧州で王室が残るベルギー、オランダ、スペインの国王が参列しないとなれば、それぞれ皇太子が参列されることになります。その3カ国の皇太子は皆が女性で愛子さまと同世代。ゆくゆくは女王になる王族と親睦を深められることは、皇室外交を展開する上での礎となり、日本にとってもプラスに働くのではないでしょうか」

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※写真はイメージです - 写真=iStock.com/johnkellerman

こうした意見が出てくるのも、以前からいわれているように、兄である天皇と弟・秋篠宮との「対話」が少ないためかもしれない。

女性自身(ウェブ版、3月2日06:00)は、三笠宮家の彬子女王が、秋篠宮さんへの“諫言”ともとれる文章を、自分のコラムに書いていると報じている。

■「なぜ秋篠宮さまはもっと陛下にご相談しないのか?」

《昭和の時代は、「寒の入りにつき」「お中元につき」など、(崇仁さまは)秩父宮家、高松宮家とご都合を合わせられ、様々な場面で、本当に度々に御所にご挨拶に上がられている。御兄弟の絆の深さが感じられるのはもちろんのこと、季節の移り変わりの大切さ、そしてそれに伴う体調の変化を気遣うという、日本で脈々と培われてきた相手を思いやる心遣いの美しさを垣間見られるようで、とてもあたたかい気持ちになる》

皇室担当記者は、古き良き時代を懐古する一方で、現在の天皇と秋篠宮との関係を憂慮する気持ちが伝わってくると解説している。

たしかに、昨年、秋篠宮が御所を訪れたのは、立皇嗣の礼関係の行事を済ませたことの挨拶、誕生日の挨拶など、“必要最低限”の3回だけだったという。2012年から7年間、上皇と天皇、秋篠宮が月に1回ほどのペースで開いていた顔合わせの会も休止されたままだ。

「眞子さんの結婚や秋篠宮邸の改修費に対する批判など、皇嗣家を巡ってはトラブルが立て続けに起きてしまっています。宮内庁内でも、“なぜ秋篠宮さまはもっと陛下にご相談しないのか?”と疑問を呈している者も多いのです」(宮内庁関係者)

気の滅入る話ばかりが目立つ秋篠宮家と比べて、天皇の長女・愛子さんは華やかな話題に事欠かない。

新潮(3月16日号)では、愛子さんの結婚相手は旧皇族の賀陽(かや)家の息子ではないかという特集を組んだ。

■年代の近い弟と交流しているそうだが…

賀陽家の現当主・賀陽正憲氏(63)は、学習院初等科以来の天皇陛下のご学友で、ここには現在の皇室に近い20代の男系男子が2人いるという。

「正憲氏には、現在27歳と25歳になるご子息がいます。ともに学習院高校を経て、お兄さんは早大政経学部、弟さんは同理工学部を卒業しました。これまで新年祝賀の折など、ご学友として陛下にお目にかかる際に、お子さん方も連れて行ったことがあったのです」(皇室ジャーナリスト)

そういう時に、雅子さんや愛子さんも同席することがあったという。

「そうした機会がきっかけで、賀陽家の兄弟は愛子さまとの交流が始まったと聞いています。とりわけ弟さんは愛子さまと4歳しか違わず、年代が近いこともあってことのほかお話が盛り上がり、最近も御所で面会していたというのです」(同)

だが、もし結婚という運びになったとしても、事はそう簡単ではないと麗澤大学の八木秀次教授がいう。

「愛子内親王殿下と賀陽家のご令息とのご縁がよい方向に進んだ暁には、まずお子様のいらっしゃらない常陸宮家にご令息が養子入りし、その後にご成婚という流れが望ましい。となれば、愛子内親王殿下は妃殿下として皇室にお残りになることができ、男児が生まれれば天皇家直系の男系男子となる。『皇位継承』『皇族数確保』という二つの観点からも、この上なく理想的なのです」

■結婚相手は「かなり真剣に“検討”が続けられています」

現行の皇室典範は、皇室が養子を迎えることを禁じているが、八木教授は「皇室を安定的に維持するためには、あくまで特例法で一時的に養子をとれるようにすべき」だと語っている。

女性自身(3月28日・4月4日号)では、旧華族の親睦団体である「霞会館」に注目すべきだという。

「昭和のころですが、女性皇族のご結婚相手のリストアップのために、宮内庁宮務課の課長が、霞会館の会員名簿を広げてチェックしていた姿を目撃したこともあります。

霞会館の歴代事務局長は、宮内庁の課長経験者が務めています。“情報の宝庫”であることは間違いありません。また旧華族出身者のなかには、『あの家には、年ごろのお子さんがいる』といったことに詳しい人もいるのです」(宮内庁関係者)

そして、ある霞会館の関係者は女性自身にこう証言したという。

「愛子さまのお相手については霞会館内でも、『どなたなら務まるのか』と、かなり真剣に“検討”が続けられています。以前には、幕末に活躍した大名・島津久光の流れをくむ玉里島津家のお子さんのお名前が挙がったことがありました。学習院ご出身で、愛子さまより9歳年上、温和なお人柄との評判でした」

■旧宮家以外からもお相手候補が

そのほかにも、現在、霞会館関係者の間で“有力候補”と目されているのは、華道家元・池坊専永さんの孫Sさんだという。Sさんは学習院には通ったことがないが、それにもかかわらず、なぜ注目されているかといえば、“異例の学歴”が理由の1つだという。“皇室史上でもっとも優秀な内親王”とも言われている愛子さんの相手として見劣りしないからだそうだ。

Sさんは現在31歳で華道界のプリンスと目されていて、写真家としても活動中。慶應義塾大学理工学部に入学後、再受験により文系最難関とされる東京大学法学部に入学・卒業したという経歴の持ち主だというのである。

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※写真はイメージです - 写真=iStock.com/shironagasukujira

「“文理両道”であり、やさしげな顔立ちのイケメンです。本人が“ハイスペック”であるだけではなく名家の出身ということで、天皇家とも接点があるのです。

Sさんの祖母は、かつて文部科学副大臣を務めた池坊保子氏。保子氏の父は子爵で、家系をさかのぼれば平安時代の村上天皇に突き当たります。また保子さんの母は香淳皇后の従妹と、“天皇家のご親戚”です。

Sさんはいま注目されている旧宮家男子ではありませんが、逆に交際や結婚に関して、男系維持派の政治家たちの思惑を意に介する必要もないといえます」(霞会館関係者)

天皇家の桜は満開間近を感じさせるが、秋篠宮家の桜はまだ咲きそうな気配はないようだ。

■小室さんの母・佳代さんは今どこに?

そんな中、気になる話を女性自身(同)が報じている。小室圭さんの母親の佳代さんの姿が、昨年末から目撃されていないというのだ。

女性自身は昨年12月中旬に、佳代さんが自宅からスーツケースを運び出すところを目撃している。ニューヨークへ旅立つのかと思われたが、それ以後、パタッと佳代さんの姿を見かけなくなったそうだ。

だが、小室圭さんの祖父は、今もそのマンションから散歩や買い物に出かけているという。女性自身は佳代さんの行方を聞くために、マンションを出てきた祖父を直撃する。

――佳代さんはずっとお留守だと聞いています。圭さんに会いにNYへ行かれたのでしょうか?

そのまま黙って歩き去るかと思われた祖父だが、

「わ・か・り・ま・せ・ん」

一音一音区切るようにして答えたというのだ。

もしかすると佳代さんは、日本脱出に成功してNYにいるのかもしれないというのである。

“有名人”である佳代さんが、人知れず海外に出ることは難しいと思うが、「彼女ならやるかもしれない」、そう思わせる不思議な何かがある女性だから、ひょっとしてということもあるのだろうか。

もしそうだとしたら、秋篠宮家にとって不安材料がまた増えることになるのだが……。

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元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任する。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『編集者の教室』(徳間書店)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)、近著に『野垂れ死に ある講談社・雑誌編集者の回想』(現代書館)などがある。
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(ジャーナリスト 元木 昌彦)