イタリア・ダービーはユーヴェに軍配! ウノゼロ勝利で公式戦4連勝…インテルは連敗で3位に後退

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 セリエA第27節が19日に行われ、インテルとユヴェントスが対戦した。

 セリエA屈指の名門同士による通算180回目の“イタリア・ダービー”。前節終了時点で2位に付けているインテルだが、直近のリーグ戦4試合は2勝2敗と不安定な戦いが続いている。今節は直前に行われた“ローマ・ダービー”でラツィオが勝利し、暫定2位に浮上。インテルとしては2位の座を死守するためにも勝利が欲しい一戦だ。対するユヴェントスは直近の公式戦で4連勝と波に乗っている。今節も勢いそのままに敵地での勝ち点「3」獲得を目指す。

 インテルはラウタロ・マルティネスとロメル・ルカクが最前線で2トップを形成。中盤にはハカン・チャルハノール、マルセロ・ブロゾヴィッチ、ニコロ・バレッラが入った。対するユヴェントスは最前線にドゥシャン・ヴラホヴィッチを配し、そのほかフィリップ・コスティッチやアドリアン・ラビオ、マヌエル・ロカテッリなどがスタメンに名を連ねている。

 序盤は拮抗した展開に。ホームのインテルは最終ラインからのビルドアップを起点に、時折ルカクへのロングフィードを織り交ぜつつ、チャンスの創出を試みる。2分にはGKアンドレ・オナナから丁寧にボールを繋いで敵陣内に侵入し、最後はボックス手前でボールを受けたバレッラが右足でミドルシュートを放つ。しかし、これはGKヴォイチェフ・シュチェスニーにセーブされた。対するユヴェントスはサイドからのクロスを起点とした攻撃が目立つ。

 18分にはインテルに決定機。ブロゾヴィッチを起点に敵陣内にボールを運ぶと、ピッチ中央付近でボールを受けたチャルハノールがボックス内に鋭い縦パスを送る。ボックス手前で落としを受けたバレッラが、ルカクとのパス交換でボックス内に侵入し、最後は至近距離からボレーシュートを放ったが、GKシュチェスニーの体を張ったブロックに阻まれ、先制点とはならなかった。

 試合の均衡が破れたのは23分、ユヴェントスは最終ラインから前線にロングボールを送ると、これを収めたラビオとヴラホヴィッチがパス交換でボックス手前まで前進。ヴラホヴィッチがボックス内左に展開し、ボールを受けたコスティッチが迷わず左足を振ると、低いん弾道のシュートがゴール右下隅に吸い込まれネットを揺らした。アウェイチームが先手を取る。

 その後は一進一退の攻防が続く。インテルは後方からのビルドアップを起点に、相手守備陣を左右に揺さぶりながらシュートチャンスをうかがっていく。42分には、ボックス右角付近からのクロスにゴール前でルカクが合わせたが、シュートは惜しくも枠の左へと外れた。対するユヴェントスはボールを支配されながらも、集中した守備でインテルに決定的なチャンスを与えない。前半はこのままユヴェントスの1点リードで終了した。

 後半最初のチャンスは48分、最終ラインからのビルドアップを起点に右サイドに展開し、ボールを受けたバレッラが敵陣内までドリブルで持ち運んでゴール前にクロス。ファーサイドで待ち構えていたフェデリコ・ディ・マルコが左足を振り抜くと、ボックス中央にこぼれたボールに最後はブロゾヴィッチが合わせたが、シュートは枠を捉えることができなかった。

 1点を追うインテルはその後さらにボール保持率を高め、ユヴェントスを押し込み、敵陣内でのプレー時間を増やしていく。しかし、ボックス内に人数をかけるユヴェントスの守備に苦戦し、なかなかシュートまで持ち込むことができない。対するユヴェントスはカウンターを起点に、途中出場のフェデリコ・キエーザやコスティッチがシュートチャンスを迎えるが、こちらはフィニッシュの精度を欠き、追加点を奪うまでには至らない。

 インテルはその後も次々と攻撃的な選手を投入し、攻勢を強めていく。86分には左サイドからゴール前にクロスが入ると、そのこぼれ球を拾った途中出場のヘンリク・ムヒタリアンがボックス手前から強烈なシュートを放ったが、これは惜しくも枠の外れた。ユヴェントスは低い位置でブロックを形成し、集中した守備でインテルに決定的なチャンスを作らせない。後半アディショナルタイムには再びムヒタリアンが際どいシュートを放ったが、これも枠の上へ外れた。

 結局、試合はこのまま0−1で終了し、敵地でウノゼロ勝利を飾ったユヴェントスが公式戦4連勝と“イタリア・ダービー”のシーズンダブルを達成した。対するインテルはリーグ戦連敗で2位の座から陥落。3位に順位を落としている。次節は4月1日に行われ、インテルはホームでフィオレンティーナと、ユヴェントスはホームでヴェローナと対戦する。

【スコア】
インテル 0−1 ユヴェントス

【得点者】
0−1 23分 フィリップ・コスティッチ(ユヴェントス)