CP+が4年ぶりのリアル開催。メリットを生かそうと、各社とも撮影体験ブースに力を入れていた(ソニーブース)

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 カメラと写真映像の見本市 CP+2023(シーピープラス2023)が2月23日、神奈川県横浜市西区のパシフィコ横浜で開幕した。カメラ映像機器工業会(CIPA)が主催し、会期は26日まで。オンラインでも併催する。今回のテーマは「見つけた、新しいわたし」。製品展示や撮影体験コーナー、各種セミナーに加え、カメラアクセサリのアウトレットも盛況だ。CP+は2020年、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で急遽中止。21年はオンラインのみで開催した。昨年はオンラインとリアルのハイブリッド開催を計画していたが、感染者急増を受けオンラインのみに切り替えた。会場に来場者を集めるリアル開催は2019年以来4年ぶりだ。

 オープニングセレモニーでCIPAの石塚茂樹 代表理事会長が挨拶。「2022年のデジタルカメラ総出荷実績は前年比で微減だったものの、主力のレンズ交換式デジタルカメラは2桁で成長した。交換レンズも前年比増。レンズ交換式カメラ1台に対して1.6本を出荷した。スマートフォンの普及でデジタルカメラ市場が縮小したことは事実。しかし、目が肥え撮影に長けたユーザーが膨大な数に上るようになった。今度こそもっと良い写真を撮りたい、という熱い想いの受け皿を、レンズ交換式カメラが担っている」と語った。

 また、来賓として出席した経済産業省の恒藤晃 大臣官房審議官が挨拶。「インスタ映えという言葉が一般的になって久しい。自分で撮った写真や動画をインターネットで発信し世界に共有するという、写真や動画の新しい楽しみ方が広がっている。深みがあり印象的な写真や動画が撮れるカメラは、潜在的な需要が広がっているのではないか。カメラでどんなことができるのかを知ってもらい、その魅力を伝えることは重要。もっと深い楽しみを知ってもらうことで、人生を豊かにできる。またカメラ業界の活性化にもつながる」と話した。

 12時の一般開場を前に、例年通り会場入り口から会場の外まで来場者で長蛇の列。久々のリアル開催への期待の高さがうかがえた。今回、出典各社の多くが撮影体験を重視したブースを展開。カメラの見本市をリアルで開催する意義を、改めて示すイベントになりそうだ。(BCN・道越一郎)

<CP+2023>

会場:パシフィコ横浜展示ホール

会期:2023年2月23〜26日(会場イベント/オンラインライブ配信)

オンラインイベントアーカイブ公開期間:2023年2月27日〜3月31日