カンセロのバイエルン行きはグアルディオラ監督との関係悪化が原因か 亀裂発生を匂わせていた過去の発言も
冬の移籍市場もいよいよ大詰めというこの段階で、マンチェスター・シティのDFジョアン・カンセロがバイエルン・ミュンヘンにローン移籍するかもしれないというビッグニュースが舞い込んできた。ワールドカップ明けから出番を減らしていたことは事実だが、その原因の一つにはジョゼップ・グアルディオラ監督との関係悪化が挙げられるようだ。
2019年にユヴェントスからシティへと移籍して以降、両サイドをこなせる超攻撃的サイドバックとしてチームに貢献してきたカンセロ。今季はここまで公式戦26試合に出場しているが、DFリコ・ルイスの台頭やDFカイル・ウォーカーの復帰、DFネイサン・アケが左SBとして好パフォーマンスを見せているといった事象が重なり、ワールドカップ明けから出番を減らしていた。
英『The Athletic』は、カンセロのバイエルンへのローン移籍が濃厚だと報じており、7000万ユーロ(約99億円)の買取オプションが付帯することや、シティがこの移籍を認可しようとしていることも併せて伝えていた。
そして英『Daily Mail』は、シティがこの条件でのカンセロの放出に合意したと報じており、カンセロが出場時間の減少に対して不満を露わにしていたこと、そこから徐々にグアルディオラ監督との関係が悪化していったことを明らかにしている。また、今月始めにグアルディオラ監督が述べていたこのようなコメントも紹介している。
「いつだって、チーム(起用する選手)を選ぶのは難しいことだ。いつもトッププレイヤーがプレイしているというわけではない」
「年を取るにつれ、(選手たちの)ボディランゲージをメインで見るようになった」
「ふさわしいボディランゲージができなければ、良いプレイはできない」
「時には彼らのボディランゲージが良くないこともあり、そうなると(選手起用は)より難しくなる」
さらに英『GIVE ME SPORT』は、アケの決勝ゴールで勝利した28日のFAカップ・アーセナル戦の後、グアルディオラ監督が「ロッカールームに彼(アケ)の活躍を喜んでいない選手はいない。もしかすると1人くらいはいるかもしれないが」とコメントしていたことを取り上げている。
左右どちらでも起用できた上、攻撃面で多くのプラスをもたらしていたカンセロの退団は戦力的に大きな痛手となるはずだが、グアルディオラ監督はチームの秩序を保つことの方が勝利を目指す上で大事だと判断したのだろう。この決断がシーズン後半戦を戦うシティにどう影響するのか、今後の動向に注目だ。