FacebookやInstagramを運営するMetaが、ドナルド・トランプ元大統領がアカウントを停止されてから2年が経過したため、アカウントを復活させると発表しました。ただし、再びMetaのコンテンツポリシーに違反した場合、アカウントがさらに追加の停止処分を受けると述べています。

Ending Suspension of Trump’s Accounts With New Guardrails to Deter Repeat Offenses | Meta

https://about.fb.com/news/2023/01/trump-facebook-instagram-account-suspension/



Meta allows Trump back on Facebook and Instagram - The Verge

https://www.theverge.com/2023/1/25/23540807/donald-trump-meta-facebook-instagram-ban-election-january-6th-twitter-truth-social

トランプ氏は2021年1月6日に発生した連邦議会議事堂襲撃事件について、襲撃犯を称賛するコメントを投稿したことから、FacebookおよびInstagramのアカウントを無期限に停止される処分を受けました。

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FacebookなどのSNSを監査するFacebook監督委員会は、トランプ氏のアカウントを停止したという処分については支持しながら、「無期限」の基準が明確ではないことを批判。このため、Metaは2年間という暫定的な期限を設定しました。Metaはこのアカウント停止処分を振り返って「異常な状況での異常な決定でした」と述べており、「公共の安全に対するリスク」を評価して2年間を終えて異常な状況が続いているかどうかを判断する予定だったとしています。

トランプ氏は2024年に行われるアメリカ大統領選挙に出馬する意思を表明しており、トランプ氏の選挙本部は2023年1月に「私たちはFacebookにおけるトランプ氏のアカウント禁止が、公共での言説を大きくゆがめ、阻害していると考えています」という書簡を送り、アカウント停止処分を解除するようMetaに要求していました。さらにこの書簡に対して、民主党議員2名がMetaに対して、Facebookアカウントの停止処分を延長するように申し入れたことも報じられています。

そしてMetaは、2022年の中間選挙と2023年1月時点での状況を専門家の評価を含めて鑑みた結果、公共の安全に対するリスクが十分に後退したと判断し、停止処分を2年間から延長しないことを決定しました。



Metaは「私たちが下した決断が激しい批判を受けるであろうことは承知しています。正しい判断なのかどうかをめぐって、理性的な人々の意見は分かれることでしょう。しかし、決断はしなければならないので、私たちの価値観と監視委員会の指導を受けて確率したプロセスにのっとり、可能な限り処分についての判断を下そうとしました」と述べています。

また、Metaの発表を受けてトランプ氏は自身が設立したSNS・Truth Socialで「皆さんの大好きなプレジデントである私を『脱原発』して以来、何十億ドルもの価値を失ったFacebookが私のアカウントを復活させると発表しました。このような信じられないほどの仕事をする真実の社会へ感謝をささげます」とコメントしています。