出演番組は15本…年末年始で有吉弘行が最も存在感を発揮したタレントと言われるワケ

年末年始のテレビは、有吉弘行(48)にジャックされた──芸能界やテレビ業界では、こんな声が上がっているという。試しにデイリー新潮が12月24日から1月3日までの出演本数をカウントしてみると、興味深いことが明らかになった。担当記者が言う。
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「有吉さんの公式サイトには、テレビのレギュラーとして12番組が記載されています。これらの番組は年末年始になると、通常より放送時間を拡大したスペシャル版をオンエアします。さらにNHKの『紅白歌合戦』にも出場したため、例年より視聴者に強いインパクトを与えました。『今度の年末年始、テレビで有吉さんの顔をよく見た』と思った視聴者も多かったのではないでしょうか」

あまりに忙しかったのか、自身のTwitterでさえ全ての出演番組を紹介できていない。不完全な可能性はあるが、デイリー新潮は有吉の公式Twitter、新聞のテレビ欄、放送局の公式サイト、テレビ番組に関する情報サイトなどで、出演番組を調べた。
まず調査結果から発表すると、クリスマス・イブの12月24日から1月3日までの11日間、関東地区では再放送も含め15番組が放送された。
「1日1本以上という信じられないペースだったわけです。NHK、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、フジテレビ、テレビ東京と、主要5局は全て有吉さんの出演番組をオンエアしました。放送日には偏りがあり、なぜか12月27日から29日までの3日間は1本も放送されませんでした。逆に集中したのは12月24日と30日、そして1月3日でした」(同・記者)
1日3番組は当たり前
まず12月24日を振り返ってみよう。日付が変わった深夜0時20分から「有吉ジャポンII ジロジロ有吉 ひげガールクリスマス!新章…48歳オネエに異変」(TBS系列)がオンエアされた。
正午からは「有吉くんの正直さんぽ」(フジテレビ系列)。有吉はこの日、とにかく明るい安村(40)、磯山さやか(39)と、東京・日本橋小伝馬町を巡った。
午後7時半からは「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」(NHK総合)。通常は30分番組だが、この日は「Xマス&年末年始のお金の秘密78分SP!」とスペシャル版だ。
12月30日も日付を跨いでから有吉が登場した。深夜1時15分から「年末バラエティ視聴者リクエスト ロンドンハーツ」(テレビ朝日系列)。2022年の放送分から視聴者に人気の回を再放送した。「ロンドンハーツ」で有吉は準レギュラーの位置づけだ。この日の放送は一種のスペシャル版で、番組が終わったのは午前4時という長丁場だった。
さらに長いのは、午後6時半からオンエアされた「アメトーーーーーーーーーーク年末5時間SP」(テレビ朝日系列)。
午後11時40分からは「クイズ☆正解は一年後2022」(TBS系列)。こちらは1年に1回、年末にしか放送されない人気番組だ。
箱根駅伝の対抗馬
さらに驚かされるのは1月3日だ。この日のテレビ朝日は朝の6時55分から正午前まで、ずっと有吉の番組を放送したのだ。
午前6時55分からは「有吉クイズ 【笑い初め…博多メシ・出川&一茂in箱根・有吉と蛭子】」。
午前9時からは「マツコ&有吉 かりそめ天国 傑作選 6日よる8時は2時間スペシャル」。
「どちらの番組も30日深夜の『ロンドンハーツ』と同様、22年のオンエアの傑作選を再放送するという内容でした。裏では日本テレビが箱根駅伝を生中継していました。常に20〜30%の視聴率を取ることで知られています。テレビ朝日さんは有吉さんに期待したのでしょう」(同・担当記者)
冒頭でも触れたが、スペシャル版は放送時間が長い。そのためテレビをザッピングしていると、画面に有吉が出現する確率も上昇する。15本の番組の中には、こんなものもあった。
◆有吉ゼミ食べ納めSP▼ギャル曽根VS現役力士▼ヒロミ&ジェシーがベビー家具作り(日本テレビ系列・12月26日・午後7時から9時54分)
◆有吉くんの正直さんぽ 新春SP in 南紀白浜!(フジテレビ系列・1月2日・午前9時50分から11時50分)
出演で“箔がつく”
どちらも有吉の冠番組だが、放送時間は約3時間。芸能界やテレビ業界から「ジャックされた」という声が出るのは当然だろう。
しかし、こんな風に反論する人もいるかもしれない。「そもそも有吉さんは売れっ子だ。年末年始、テレビに出ずっぱりになるのは不思議ではない」──。
だが、バラエティ番組の制作スタッフは「業界関係者の見方は、ちょっと違うんです」と言う。
「有吉さんは主要5局のゴールデン・プライム帯で冠番組を持ち、“全局制覇”の偉業を達成しました。ところが今回は、MC以外での活躍も目立ったのです。『紅白』を筆頭に、『アメトーーク!』、『クイズ☆正解は一年後』、『ぐるナイおもしろ荘』(日テレ系列)、『家、ついて行ってイイですか?』(テレ東系列)といった、冠番組以外の番組にも多数、ゲスト出演しました。この“攻めの姿勢”に、多くの関係者が驚いたのです」
編集部がカウントした15本の番組のうち、冠番組は9本、ゲスト出演した番組は6本だった。
「攻めの姿勢が大成功を収めたことも、話題を呼んだ原因でしょう。『紅白』では『白い雲のように』を歌い、『アメトーーク!』では大賞を受賞しました。有吉さんが出演したおかげで、番組が盛り上がったのは間違いありません」(同・スタッフ)
近づく“レジェンド”の座
ゲスト出演であっても、有吉の姿が画面に映ると視聴者の期待感が跳ね上がるという。
「他のゲスト番組でも、『紅白』や『アメトーーク!』並みの活躍をしていました。共演者とのカラミが秀逸で、スタジオは盛り上がり、番組の面白さが倍増するのです。バラエティ番組にとって、有吉さんの出演は“箔がつく”という印象を与えるほど、存在感が際立っていました」(同・スタッフ)
テレビ業界で“レジェンド”と呼ばれるのは、萩本欽一(81)、タモリ(77)、ビートたけし(75)、明石家さんま(67)、島田紳助(66)といった面々だ。
どうやら年末年始の大活躍で、有吉は確固たる地歩をさらに固めたようだ。
「有吉さんもレジェンドの背中が見えてきたのではないでしょうか。レジェンドの皆さんは文字通り、テレビの黄金期を駆け抜けました。視聴率の差が顕著なので、テレビ離れに直面している現状では過小評価されがちですが、有吉さんは単なる売れっ子ではなく、製作現場でも高く評価されています。今のバラエティ番組は有吉さんに依存していると言っても過言ではありません」(同・スタッフ)
デイリー新潮編集部