この記事をまとめると

■トヨタが工場の稼働率をあげて一部車種の納期遅延が短縮しているそうだ

■その一方でさらに納期が伸びている車種もあり、依然として納期遅延はなくなってはいない

■一気に納期遅延が解消することは考えづらく、今後もリアルタイムで納期が変動する日々が続きそうだ

カローラは早まりハリアーはさらに遅れたとの情報あり

 少し前に複数の関係者から「トヨタは3月まで工場の稼働率をあげ、新車の生産停滞ともいえる状況を改善することで、長期の納車待ちに陥っていたバックオーダーの消化に拍車をかけそうだ」との話を聞いたことがある。いままでもたびたび似たような報道はあったものの、こればかりはトヨタという企業だけの努力では実現が難しいこともあり、報道ほど工場稼働率があがって納車が進んだという実感はなかった。

 しかし、今回ばかりは聞いたとおりに、ここのところ当初の予定納期より大幅に短縮されたタイミングで工場からディーラーへ配車となり、納車となるケースが目立っているようである。筆者も9月上旬に改良後のトヨタ・カローラセダン(10月上旬正式発売)を予約という形で注文書を交わして発注したのだが、2022年12月下旬に工場からラインオフされるとのことであった。

 ただ、その後のディーラーへ運ぶトラックによる陸送などがボトルネックとなっており、2022年内にディーラーに車両は届かないだろうとのこと。担当セールスマンに「思っていたより納車が早くなったね」と話すと、当初の車両配車予定は2023年3月下旬予定となっていたそうなので、筆者の注文したカローラセダンも前述した、ある意味トヨタの増産により納期が早まったということになるようだ。

 事情通によると、「新規受注を停止しているハリアーあたりですと逆に数カ月ですが工場出荷時期が遅れているとの話も聞きますが、シエンタあたりはまだまだ登場して間もないですが、半年ほど工場出荷時期の目途が早まることも珍しくないようです(オプションなどによって事情は異なる)」と話してくれた。

状況によっては再び先の見えない納期遅延状態になるかも?

 また、ノア&ヴォクシーでXを除くグレードでパノラミックビューモニターをメーカーオプションとして選択すると、一時は2024年10月あたりまで納期が遅延するとされていたが、本稿執筆時点で調べてみると、2024年2月下旬以降が納期の目安となっていたので、半年ほど納期が短縮されたことになる。

 車種によって状況がバラバラなだけでなく、同じ車種でも組み合わせるメーカーオプションでさらに状況が異なるので、まさにケースバイケースとはなるものの、納車も少し前よりは進んでいるようだ。セールスマンによっては2023年1月あたりは、個々の販売実績(当該月に何台新味登録できたかでカウント)がいまのような深刻な納期遅延が発生する以前の数字にほぼ戻るのではないかという話も聞いている。

 このような明るい話題もある反面、「新規受注が停まっているカローラクロスは生産自体も停まっている」、「ノア&ヴォクシーの納期改善は一時的なもので、納期としては2年ほどかかるので新車購入は避けたほうがいい」といった話もあり、依然として予断を許さない状況になっているともいえよう。

 要は、2023年4月以降になれば再び生産が思うように進まず、納期が再び延び始めるのではないかと考えている販売現場関係者も多いということだ。

 つまり今回、納期がやや改善傾向にあるものの、このまま深刻な納期遅延解消が加速度的に一気に進むと考えるのはぬか喜びとなる確率が高く、半導体の需給体制や、サプライチェーンの混乱(とくにゼロコロナから事実上政策変更した中国における今後の新型コロナウイルス感染拡大の状況次第ではさらなる混乱は避けられない)などの影響もあるので、引き続きリアルタイムで納期が変動していく日々は簡単には変わらないということになりそうだ。