●本仮屋は“新しい関係”築く相手役に早乙女を熱望

女優の本仮屋ユイカ、俳優の早乙女太一が出演するスペシャルドラマ『バツイチ2人は未定な関係〜「ふつう」、やめます! 編〜』がテレビ朝日で4日(24:45〜※関東ローカル)に放送される。完全連動するTELASA(テラサ)では、別の側面から物語を描くオリジナルバージョン「人生は二択じゃない! 編」が地上波放送終了後(25:45)に配信される。

同名漫画を実写化する『バツイチ2人は未定な関係』は、「結婚も恋愛もいらない! けれど必要な時に一緒にいてくれる男が欲しい!」と公言するバツイチ女性・藤田真実(本仮屋)が、同じ価値観を持つ中学時代の同級生のバツイチ男性・中村修吾(早乙女)と再会し、新たなパートナーとして人生のリスタートを切っていくストーリー。

今回は本仮屋と早乙女に、今作の魅力やキスシーンの見どころ、同居生活で求めるルールについて聞いた。

左から本仮屋ユイカ、早乙女太一 撮影:泉山美代子

○■「あなたはあなた、私は私」というスタンス広がれば

――原作や脚本を読んで感じた物語の魅力を教えてください。

本仮屋:

今回、原作の漫画を読ませて頂いて、実は「結婚しないの?」と聞かれることが少しストレスだったんだなと気づきました。そんな機会が訪れたら幸運とはいえマストではないと考えているので、「しないです」と答えることに寂しさはなかったんですけど、「私この質問されるの苦手だったんだ」と。今まで聞いてくださっていた方を傷つけてしまったら申し訳ないのですが(笑)。今作では“新しい関係”がテーマになっていますが、私はたとえば親子でも「親だからこういう関係」ではなくて、「その相手にとっての心地いい関係」を探りたいと考えているんです。一方で「親」と「子ども」になってしまったほうがスムーズなときもあって。このドラマをきっかけに、それぞれにとっての心地良いスタンスや、「あなたはあなた、私は私だよね」という考え方が2023年の初めから広がっていくとうれしいなと思いました。

早乙女:藤田と中村のように「恋人じゃなくてもいいけど、大切に思える人がほしい」という声を実際に聞いたことがあるのですが、僕自身はちゃんと付き合いたいタイプなので、あまり共感できないなと思っていたんです。でもこの作品に出会って、「恋人=めんどくさいから」ではなく、過去の経験や人それぞれの背景があって、枠にはまらない存在を求めることが理解できました。

○■本仮屋は“新しい関係”築く相手役に早乙女を熱望

――お2人は今作が初共演となりますが、互いに感じた“中村らしさ”、“藤田らしさ”はありますか?

本仮屋:現場に入ると役のベールがかかるから、「中村くんを演じる早乙女さん」しか見ていないのですが、中村くんにはお花が好きで、小さなものの変化を感じて愛すことができるという繊細な一面があると思うんです。栃木ロケのとき、早乙女さんが「あまりコーヒーを飲まれない気がして」と、ほうじ茶の茶葉を買ってきてくださったことがありました。確かに私は現場で一度もコーヒーを飲んだことがなかったのですが、ブレイクタイムを共にしていないのに気付いてくださるという繊細な心配りが、中村くんにリンクしていると思いました。

早乙女:本仮屋さんは現場で常に台本を見ていたりメモを取っていたりしていて、そのたたずまいが藤田の真っ直ぐさや真面目さと重なりました。

――初共演の感想を教えてください。

本仮屋:オファーを頂いたとき、お相手が早乙女さんになりそうだと聞いて、「絶対に早乙女さんがいい!」と毎日祈っていました(笑)。“新しい関係”を築きながらもセクシュアルなシーンもあり、色気のある俳優さんと化学変化を起こしたいと思っていたので、ぴったりな早乙女さんと共演できてうれしいです。

●同居生活で求めるルールは「アラーム」「寝かせて」

○■早乙女はキス職人!? たくさんのキスシーンが見どころ

――今作の見どころは。

本仮屋:たくさんキスシーンがあります。1つの作品で1人の人とこんなにキスシーンがあったのは初めてでした。現場では監督から「早乙女太一はキス職人だね!」と絶賛されていたので、注目してください(笑)。キスシーンでは、キス以上のドキドキ感が届くようなイメージとムードを作って臨みました。キスが頂点ではなく、“その先”を感じさせる艶っぽさを大切に演じました。

早乙女:僕は「この角度がいい」とか、毎回制作陣に美しい見せ方についてのアドバイスをいただいて挑みました。これまでの役者人生の中で、口移しを含むキスシーンはほとんど男性が相手だったんです。森山未來さんとは舞台で100回以上キスをしていて。未來さんはすごくお酒を飲まれるので、毎回お酒の匂いをかぎながらキスしていましたが……あんなにキスしたのに、その経験が今回活かされることはなかったです(笑)。

本仮屋:あと見どころといえば、中村くんは全裸でリラックスタイムを過ごすことがストレス解消法なんですけど、現場では拍手が起きたり、皆が無言で息を飲むほどのシーンになりました。すごくキレイなんです! 原作の近由子先生の絵に負けていません!

早乙女:そんなに大した見どころじゃないですよ(笑)。ストーリーとしては、藤田と中村は恋人という関係には否定的だけど、ただ付き合うよりもお互いしっかりと向き合っているんですよね。だからこそ出てくる抜け感や弱さ、1人の人間の中身をいろんな側面から見られる作品になっているところは見どころだと思います。

○■同居生活で求めるルールは「アラーム」「寝かせて」

――今作で藤田と中村は同居生活を始めますが、もし誰かと一緒に住むことになったとき、「これだけは守ってほしい」というルールはありますか。

早乙女:アラームは1回だけにしてほしいです。睡眠時間は僕にとって一番大事な時間なので邪魔されたくないんです。僕はアラームの鳴り始めの一音で、一発で起きることができるタイプ。マナーモードの振動でも起きることができるんです。だから男友達と旅行に行くと必ず僕が起こすことになるのですが、アラームを鳴らしっぱなしにしたまま起きてくれないのはちょっとキツイですね(笑)。

本仮屋:私は家に帰ってきたらすべてのスイッチをオフにしたくて、ベッドではなくリビングの床に横になってリセットするんです。横になる時間はその日の仕事の量によるのですが、今日だったら一時間半くらい。コンビニに行って帰って来たときは15分くらいです。だから「早くごはん食べよう」とか、「早くお風呂に入って」と急かすのはやめてほしいですね。横になっている私を怒ったり注意したりせずに、ただ放っておいてくれると有り難いです。

○■生活に変化もたらすきっかけとなる作品に

――藤田と中村の“新しい関係”には、なかなか周囲に理解されないという苦労もあります。自分のやりたいことを分かってもらえない、一般的な価値観に馴染めないと悩んでいる方に対して、ドラマを通して届けたいメッセージをお願いします。

早乙女:僕自身は周囲の目が気にならずにやりたいことをできるタイプなのですが、悩んでいる方の気持ちも分かります。皆自分の感覚で他人を見定めるし、自分の感覚の同意を求めるし。でも感覚は人によって絶対違うものなんですよね。藤田と中村が、たった1人でも共感してくれる人に出会えたのはすごいことだと思います。難しい問題ですが……本仮屋さんはどう思いますか?

本仮屋:最近『チョコレートな人々』というドキュメンタリー映画にコメントを出させていただいたんです。その中で、障害のある方がお仕事中にパニックになってしまったとき、パニックを無理におさめるのではなく、そうならないように楽しい動画をずっと流してみようとか、場所が合わないなら変えてみようとか、環境作りを工夫する場面があって。できないことがダメなのではなく、環境を変えることでいい結果につながることがあるんだと気付かされました。藤田は中村くんに出会って、転職したり引っ越したり一気に環境を変えますが、もしかしたら何か1つだけなら誰にでもできるのかなって。たとえばどうしても朝が苦手で起きられないなら、何とかフレキシブルな生活が送れるように調整するとか。人生は一気には変えられないけど、この作品が、生活を快適にするための小さな変化を起こすきっかけになればいいなと思います。