吉川尚輝

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 巨人の吉川尚輝内野手が13日、自身が立ち上げた「吉川尚輝チャイルドドリームプロジェクト」の支援先団体である認定NPO法人フローレンスでボランティア活動を行った。

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「吉川尚輝チャイルドドリームプロジェクト」は、吉川がシーズンの公式戦で記録した得点数と盗塁数の合計に1万円をかけた金額を「こども宅食」などを行うNPO法人であるフローレンスに寄付するというプロジェクト。貧困から夢を諦めざるを得ない子どもたちを救うという目的から、吉川は同プロジェクト立ち上げを決意。今季、64得点、16盗塁の成績からすでに80万円をフローレンスに寄付している。この日も子ども達に届けるお菓子を自らの手で梱包する作業を行った。

 野球の成績に応じた寄付活動を始めた理由について、吉川は「僕は、中学や小学校の時に家庭の事情で野球を諦めないといけない人をたくさん見てきたんです。僕の父は監督をしていたので、いやでもそういう話を耳にしないといけなかった。そういう子がもし、野球をやめずに続けていたら、もしかしたらプロ野球選手になっていたかもしれない。そう思うと心が痛くて。今、こういう立場になって、そういう子ども達の力になれればと思いました」と説明。

 吉川は「みんなが笑顔で暮らせるのが一番ですし、家庭環境が苦しい人でも僕たちが支援をすることで少しでも笑顔になってくれればいいなって思います」とも述べ、「僕は立場上、プロ野球選手ですが、そういう人に一人でも多く、勇気や感動を与えられるように頑張っていきたいです」と話した。

 吉川はまた、2023年の抱負を聞かれると、「来期から副キャプテンを務めさせていただくことになりました。できることをやりつつ、他の選手をサポートしていきたいです」と意気込み。「チームとしても日本一をめざしてやっていきたいです」と述べ、「自分の成績で色々寄付も変わってくるので、そういった意味で、個人の成績面でも、しっかり責任を持ちながらやっていきます」と前を向いた。

 来シーズンに関しては、「全試合出場」も目標に掲げ、「今年はデッドボールもあって、全試合は出場できなかったですけど、来期は全試合出れるようにキャンプからアピールして、今年以上の成績を出せるようにしていきたいです」と意気込み。「これからの夢」を問われると、「野球をやる子がもっともっと増えればいいなと思います」と話していた。
(取材・文:名鹿祥史)