麺に、ツユに、味付けに、それぞれの地域や店で思い思いのメニューが作られている「うどん」。今回はその多様性に迫ろうと、東京で覆面調査を敢行。うどんの魅力を最大限に楽しめる中目黒の店を見つけてきました。その自由自在ぶりに虜に…

麺に、ツユに、味付けに、それぞれの地域や店で思い思いのメニューが作られている「うどん」。今回はその多様性に迫ろうと、東京で覆面調査を敢行。うどんの魅力を最大限に楽しめる中目黒の店を見つけてきました。その自由自在ぶりに虜になること必至です!

『肉やきとだしと博多うどん 中目黒 はし田』

黄金のアゴダシで食べる焼肉と〆の博多うどんが絶妙

2018年に惜しまれつつも閉店した博多うどんの名店『はし田』が、この9月、新しい形で中目黒に登場。こだわりの糸島産小麦を使い、店内製麺室で作るうどんは、ふんわりむにゅっとした食感が何ともいい。

さらには上質なカツオ節やアゴダシの効いた澄んだツユが染みるように旨し。博多うどんの魅力全開だ。

ざるうどん 600円、博多うどん 550円

『肉やきとだしと博多うどん 中目黒 はし田』(奥)ざるうどん 600円 温がデフォルトの博多うどんをキュッと締めた、艶々した麺の旨さをぜひ (手前)博多うどん 550円 優しい食感とともに、ダシの香りと小麦の甘さが印象的

そしてもうひとつ、夜メニューのお楽しみが、そのダシでいただく焼肉。肉質のいい雌の黒毛和牛のみを使用。赤身の上等な部位をレアで焼いて潜らせば、さっぱりしつつも肉の旨みが引き出されて実に口福。落ち着いた店内で〆のうどんまでじっくり堪能したい。

『肉やきとだしと博多うどん 中目黒 はし田』

[住所]東京都目黒区上目黒2-12-1 Rootus Nakameguro 3階
[電話]03-6712-2729
[営業時間]11時半〜14時半、17時半〜23時(22時LO)※日・祝は〜22時(21時LO)
[休日]月
[交通]東急東横線ほか中目黒駅南口から徒歩2分

『饂飩酒場 もちこし』

揚げたて天ぷらに日本酒 〆はつるもちの関西系うどんで

イリコの香りがガツンと効いたダシに、つるもちっとした自家製麺のうどんが〆にいただけるのはうれしい。

かけ 700円 +卵黄トッピング 150円

『饂飩酒場 もちこし』かけ 700円 +卵黄トッピング 150円

メヒカリやサンマのつみれなど、銚子から直送で仕入れるという魚を生かし、サクリと揚がった天ぷらが◎。黒板の日本地図に貼られた全国の旨い日本酒もぜひ!

『饂飩酒場 もちこし』

[住所]東京都目黒区上目黒2-40-28 サンバレイ中目黒1階
[電話]03-6303-4905
[営業時間]11時半〜15時、17時〜23時
[休日]木
[交通]東急東横線中目黒駅南口から徒歩6分

『博多ちょうすけ 中目黒店』

一軒で〆まで 満喫の店がさらにパワーアップ

博多発のうどん酒場ブームの口火を切った『二○加屋長介(にわかやちょうすけ)』から、8月にリニューアルオープン。

もつ醤油つけうどん 1050円

『博多ちょうすけ 中目黒店』もつ醤油つけうどん 1050円

〆はやわ旨の麺にじんわりおダシの博多うどん。もつ鍋のようなつけ汁で食す、つけうどんなども◎だ。バラエティ豊かなつまみに、個性豊かなサワーやナチュラルワインも揃っている!

『博多ちょうすけ 中目黒店』

[住所]東京都目黒区上目黒3-5-29 中目黒高架下52
[電話]03-6452-4170
[営業時間]17時〜23時、土・日・祝 15時〜23時
[休日]無休
[交通]東急東横線中目黒駅正面口から徒歩3分

新たな「うどん酒場」震源地・中目黒を歩く

博多スタイルのうどん酒場『イチカバチカ』、そして地元博多での火付け役とも言われる『二◯加屋長介(にわかやちょうすけ)』が相次いでオープンしたのが2016年。うどん酒場ブーム到来!と盛り上がったのは記憶に新しい。

で、お酒とつまみを楽しんでからうどんで〆るってスタイル、うどん好きにならずとも、すっかり定着したような気も――。

とそんなことを考えながら、ライター池田と、自称うどん通という編集・戎と一緒に中目黒に繰り出した。

戎「博多うどんの名店として六本木ヒルズで名を馳せた『はし田』が中目黒に登場しましたね。これはニュースです(ワクワク)」

池「あれ?キミ、自分は讃岐派って言ってなかったっけ?」

戎「……い、いや、ふわやわでアゴダシの効いた博多うどんも好き!それにうどん酒場っていう文化の発祥は博多ですからね」

池「そうそう、そのダシで食べる焼肉はさっぱりして確かにイケる。焼肉だけど和食居酒屋っぽい」

戎「あとに控える博多うどんは、飲んでる最中から楽しみだし、とらふぐ唐揚げとか、博多っぽいつまみもいいですしね。で、リニューアルしてより飲めるお店になった『饂飩酒場もちこし』。ここには揚げたての魚貝系天ぷらと旨い日本酒があります!」

池「む。このイリコ系のダシ、なんやかんやいうてキミ好きやろ?飲んだあとには染みるよなあ。あとな、なんでか〆がうどんだと旨い日本酒が呑みたくなるねん!」

戎「うどんは大阪寄りですかね」

池「うーむ、中目黒、いいぞ」

戎「そして『二◯加屋長介』改め、『博多ちょうすけ』に突撃〜」

池「うどん酒場のはしごって“一軒で〆まで満喫”ってコンセプトには反する気はするが……(笑)」

戎「博多天に、明太子、雲仙ハムカツに、胡麻カンパチ……って、さすがにつまみが豊富ですね〜」

池「酒の揃えはどないや?」

戎「自家製サワーいけます。ボクは長介白湯檸檬サワー推し〜!」

池「よ〜し、〆は博多っぽく、もつ醤油つけうどんにしよっ。桜エビもいっぱいかましてっと」

戎「中目黒、新たなうどん酒場の震源地となる予感大です!!」

撮影/西崎進也、取材/池田一郎

※2022年12月号発売時点の情報です。

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