「熱気球は晴れていても飛べないことがある」って知ってた?佐賀インターナショナルバルーンフェスタが伝えたい「意外な中止の条件」とは

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風により立ち上がらないバルーン

毎年11月に、佐賀県で開催されている熱気球競技大会「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」。大会運営の公式Twitterアカウント(@SIBFO)が「#大事な事なので5回言います」のハッシュタグとともに投稿した内容が気になった。

「晴れてもバルーン飛べない時もある」

雨などの悪天候で気球が飛ばないことは容易に想像がつくが、好天でも飛ばないことがあるとは知らなかった。原因は「風」で、晴れていても風が強いと気球が安全に立ち上がらず、競技が中止になっちゃうのだ。ツイートの中に

今年も何度「えーっ」ってなったか。

とあるように、来場者でもこのことを知らない人はけっこう多いみたいだ。

実際に、ツイートを見た人から「今年初めて一緒に行った友人も、完全な晴れ予報なのに風予報を何度も何度もチェックする自分の異様な様子が『???』だったようでした」というコメントも。

気球が飛ばないさまざまな事情について、佐賀バルーンフェスタ 公式ネットチームさんに詳しく聞いてみた。

地上の風が穏やかでも上空の風が良くないときは飛ばない

今回ツイートをされた理由をお聞かせください

「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」に欠かせない熱気球は、天気に加えて風に左右されるので、晴れていても、風が強いことで熱気球競技やイベントが中止になってしまうことがある…ということを改めて伝えたくてツイートしました。

気球を飛ばすのに適しているのはどのような天候でしょうか

基本的には、雨が降ってなくて地上風が落ち着いていること。風速で「3m以下」だと確実で、「4m」だとちょっと厳しくなってきます。

また、「佐賀バルーンフェスタ」の熱気球競技では、50〜70機の気球が競技を行います。上空がフライトに適しているかも含めて判断するため、地上風が穏やかでも上空の風が早い時や風の方向が良くない時は中止になることがあります。

たくさんの気球が上空に飛ぶためにはさまざま天候条件をクリアしなければならない

晴れている日でも気球を飛ばすことができない条件は他にもあるのでしょうか。

霧が発生すると気球を飛ばすことができません。

水蒸気を含んだ大気の温度が下がって霧が発生してしまうと視界が悪くなってしまいます。熱気球は「有視界気象状態」でフライトすると決まっているので、霧が晴れるの待つか、フライトそのものをキャンセルしてしまうこともあります。

「何度「えーっ」ってなったか」とのことですが、風で中止になることはよくあることなのでしょうか。

よくあります。「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」では熱気球の競技フライトを午前は7時、午後は15時からを予定していますが、その実施確率は午前が80%、午後が45%ほどです。

「雨」で中止となったこともありますが、中止の理由のほとんどは「風が強い」からです。

競技が中止になった場合、会場で開催中の他のイベントも中止になるのでしょうか

熱気球競技が中止になっても会場で1日楽しんでもらえるように、と「うまかもん市場(物産コーナー)」やステージイベントを用意しています。

競技が中止でも地元のグルメが集結するうまいもん市場は開催される

最近では、これらの催しを目的に会場に来られる方も増えています。また、熱気球フライトが難しい日は、今回のツイートにつけた写真のような「熱気球の立ち上げチャレンジ(風が強いと安定して立ち上げることが難しいことを直接みてもらう)」や、熱気球の搭乗部分となるバスケットやバーナーに触れてもらう「熱気球教室」などを実施しています。

バルーンが飛ばない時でも、楽しめる催しをバッチリ用意しているみたいだ。

これを機に熱気球競技に興味を持った方は、「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」のTwitterアカウントをのぞいてみては。

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