Go To Eat キャンペーン Tokyoが再開、食事券の販売が始まっている。感染予防対策に取り組みながら頑張っている東京都内の飲食店を応援するキャンペーンだ。

販売されているプレミアム付食事券にはアナログ(紙)食事券と、デジタル(電子)食事券がある。アナログは10,000円で12,500円分、デジタルは8,000円で10,000円分の食事券となる。「購入金額より25%お得」とあるが、計算すると20%引きだ。25%分の上乗せという理屈だが、この期に及んで数字のマジックというのはどうかと思う。

Go To Eat キャンペーン Tokyo。販売期間は12月25日まで

公式サイトでは、利用できる店舗の検索ができるようになっていて、東京23区、都下の店舗一覧がPDFで入手できる。また、Googleマップ上のピンでも確認できるようになっているが、知りたい店舗が何区にあるのかわからないと調べられない。

公共交通機関の駅が区の真ん中にあるとも限らないので、例えば台東区・墨田区の境目付近にある両国あたりの周辺の店舗を探すのにコツがいる。せめて全地域というチェック項目を用意すればよかったのにと思う。ただ、試しに全区、全市町村にチェックをつけて検索したら、Googleマップが落ちてしまう。

さて、このリストだが、決してそこにリストアップされた店舗で確実に使えると思ってはならない。というのも、1年ごとに更新が必要な「東京都感染防止徹底点検済証」を受けていなければ、対象店舗にならないとのことで、このあたりが大混乱で、実際には使えるのに、店舗事務での行き違いでまだ使えないと言われたり、店舗側がキャンペーンへの参加を取りやめることにしたのに、店舗名が掲載されたままだったりと、ほとんど意味のないリストになっているからだ。

キャンペーンを担当しているGo To Eat Tokyo 食事券発行共同事業体側でも、そのことは把握しているものの、どうにもならないというコメントをもらったが、何がどうにもならないのかさっぱりわからない。(公式ページを掲載している)ぐるなびでも検索がきるが、リストのソースは同じだから意味がない。

個人的にも、リストで確認して訪れた2店で連続して使えなかった。2割引で食事ができると思っていたら、食事のあとに食事券は使えないと言われて大ショック、まるで詐欺だと騒ぎたくなった。

Go To Eat キャンペーン Tokyoの利用店舗検索では、赤字で「利用可否については来店前に直接店舗へお問い合わせください。」という注意書きが書かれている

自衛策としては、「一覧に掲載されていても、店舗の準備状況により利用開始日が遅れる場合があります。利用可否については来店前に直接店舗へお問い合わせください」と、公式サイトにも書かれているように、問い合わせるしかない。いったい、この2年間、何をやってきたのやらと思う。食事券が使えるのは年明け2023年1月25日までで、期間はとても短い。いきなり再開して、期間はわずかと、まるで消費者のことを考えていない施策だ。

Go To Eat Tokyo 食事券発行共同事業体は繰り返す。この施策は飲食店を支援するためのものだと……。

著者 : 山田祥平 やまだしょうへい パソコン黎明期からフリーランスライターとしてスマートライフ関連の記事を各紙誌に寄稿。ハードウェア、ソフトウェア、インターネット、クラウドサービスからモバイル、オーディオ、ガジェットにいたるまで、スマートな暮らしを提案しつつ、新しい当たり前を追求し続けている。インプレス刊の「できるインターネット」、「できるOutlook」などの著者。■個人ブログ:山田祥平の No Smart, No Life この著者の記事一覧はこちら