11日、東京・国立オリンピック記念青少年総合センターで開催中の「JUNEC国際フォーラム2006−持続可能な開発へ向けた青少年会議」。(撮影:久保田真理)

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中高生が自然と人類の共生や、平和、安全などについて学ぶ「JUNEC国際フォーラム2006−持続可能な開発へ向けた青少年会議」(こども国連環境会議推進協会主催)が9日から開かれている。12日まで。

 今年で3回目となる同フォーラムには、東京や神奈川を中心とする首都圏の中高生約120人と、大学生・社会人スタッフ約60人が参加。4日間の合宿を行いながら、ワークショップでさまざまな職業について学んだり、企業や大使館を訪問して、「持続可能な社会」を実現させる方法について考えている。

 4コースのうちの1つ「発展・創造」コースの参加者は10日、NEC<6701>を、11日午前中には大韓民国大使館韓国文化院(東京都港区)を訪問。11日午後からは同渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで、最終日の12日に行われる活動報告に向けて、発表内容や方法を話し合った。先に訪問したNECで学んだ「IT導入後の暮らしの変化」や、同日の韓国文化院訪問で印象深かった「国民性の違い」など、他のコースにない内容を発表しつつ、テーマの「持続可能な社会」に関連した問題提起をするのが望ましいなどと、活発な意見を交していた。

 今回のプログラムについて、同協会の井澤友郭(ともひろ)事務局長は、「持続可能な社会を実現するための“キャリア(職業)教育”に力を入れた」と話す。環境問題などに興味があっても、また“人の役に立ちたい”という思いがあっても、実際に職業についての具体的なイメージがない中高生が多いという。同フォーラムに参加した横浜市鶴見区の高校1年生は、「中国語を勉強しているので、漠然と語学を活かした職業に就きたいと考えていたが、今回のフォーラムで翻訳の仕事をしたいと強く思った」と生き生きと話していた。【了】