元ベルマーレ平塚、柏レイソルの洪明甫が最優秀監督を受賞!蔚山現代を17年ぶりKリーグ優勝に導く

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かつてベルマーレ平塚(現・湘南ベルマーレ)や柏レイソルで活躍し、“アジアのリベロ”と呼ばれた元韓国代表DFホン・ミョンボ(洪明甫)が、韓国Kリーグ1(1部)の最優秀監督に選ばれた。

【写真】元日本代表やJ経験者も喜び爆発…蔚山現代の優勝セレモニー

蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)を率いるホン・ミョンボ監督は、10月24日にソウル良才洞(ヤンジェドン)のThe-Kホテルで行われた「HANA 1Q Kリーグ 2022大賞授賞式」で最優秀監督賞を受賞した。

全12チームの監督(30%)、キャプテン(30%)、メディア(40%)による最終投票結果も圧倒的だった。

ホン監督は監督と選手から各10票ずつ獲得し、メディア投票では全116票中84票を集め、最終点数を80点とした。次点の仁川(インチョン)ユナイテッドのチョ・ソンファン監督(10.86点)を大差で引き離しての受賞だ。

ホン監督は2022シーズンのKリーグ1で蔚山現代を優勝に導いた。昨季に蔚山現代の新監督に就任し、初年度は全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースの後塵を拝し準優勝に終わったが、2年目の今季は違った姿を見せた。

元日本代表も獲得…リーグ制覇に導いた洪明甫の手腕

 

蔚山現代は開幕前、横浜F・マリノスから元日本代表MF天野純(31)をレンタル移籍で獲得したほか、元ガンバ大阪の韓国代表DFキム・ヨングォン(32)など実力者を補強。今年3月の第3節で首位に立つと、優勝が確定した今月の第37節までの約7カ月間、一度もトップの座を明け渡さなかった。

熾烈な優勝争いを繰り広げた全北現代の6連覇阻止に成功するとともに、蔚山現代に1996年、2005年に続く17年ぶり3回目のKリーグ優勝トロフィーをもたらした。

蔚山現代は優勝の“分水嶺”となった第35節の全北現代との直接対決で、後半アディショナルタイムの2ゴールで2-1と劇的な逆転勝利を収め、優勝を大きくたぐり寄せた。そして、第37節の江原(カンウォン)FC戦を2-1で制し、優勝を決定した。

江原FC戦後、選手から胴上げされるホン・ミョンボ監督

今から30年前の1992年、ルーキーイヤーに浦項(ポハン)スティーラースの選手としてKリーグ優勝を経験したホン監督は、史上4番目に選手と監督の両方で優勝した人物となった。

ホン監督は受賞に際し、「これまで多くの賞を受賞してきたが、指導者キャリアにおいて監督賞を受賞することは初めてだ。選手時代に選手としてもらう賞と、監督になった監督賞を受賞するのとではまた別の意味がある」と笑顔で感想を伝えた。

そんなホン監督は選手への称賛も忘れなかった。

「スタジアムにいる選手たちがどれだけ上手くやってくれるかが重要だ。選手と監督の関係でも問題があり得るが、最終的には勝利してこそ強いチームに成長できる。今シーズンは選手たちが皆同じテンポでオールを漕ぎ、前に進むことができたと思う」

「私は理想主義者ではない。毎日、1%でも選手たちを成長させることができるのであればその方法を選んだ。現実的に今上手くできて、選手たちが成長する部分に焦点を合わせた」

最優秀監督賞を受賞し、笑顔を見せるホン・ミョンボ監督

Kリーグ王者に輝いた蔚山現代は、来年は優勝トロフィーを守らなければならない。これからはチャレンジャーではなく“ディフェンディングチャンピオン”として、他チームの挑戦を勝ち抜き、振り切らなければならない。

「明確なことは、来年のシーズンは今年よりも厳しくなるだろうと考えている」と伝えたホン監督は、「自分たちがどれだけ準備できるかが課題になるだろう。すべてのことが上手く準備されたからと言って、結果が常に良いとは限らない。選手たちの特性や性向を考慮して準備しなければならない。来年は蔚山現代にとって大きな挑戦になる」と強調した。