北朝鮮の軍用機12機が示威行動とみられる編隊飛行を行った=(聯合ニュースTV)

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【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の軍用機12機が6日午後2時ごろ、韓国軍の特別監視線より南側で示威行動とみられる編隊飛行を行い、韓国軍の戦闘機F15Kなど約30機が出動した。韓国軍の合同参謀本部が同日明らかにした。

 韓国軍は北朝鮮軍の戦闘機8機と爆撃機4機が北朝鮮南部・黄海北道の谷山郡から同道の黄州郡に向かって飛行し、空対地射撃訓練を約1時間行ったと推定している。

 特別監視線は戦闘機の速度を踏まえて韓国軍が設定しているもので、軍事境界線の北側20〜50キロに設定している「戦術措置線」よりさらに北に数十キロ離れている。

 北朝鮮の軍用機は、特別監視線は越えたものの、戦術措置線は越えなかった。

 北朝鮮空軍が戦闘機や爆撃機など12機を一度に投入して示威的な編隊飛行と空対地射撃訓練を行ったのは事実上初めてという。韓国軍は、北朝鮮軍のこうした示威的な飛行は極めて異例と説明した。

 北朝鮮軍のこのような動きは、相次ぐ北朝鮮のミサイル発射への対抗措置として米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」(10万3000トン)が朝鮮半島東の東海に再展開し、韓米日が共同訓練を実施したことなどへの反発とみられる。

 北朝鮮は、先月25、28、29日と今月1日に短距離弾道ミサイル(SRBM)を発射。同4日には日本上空を通過する中距離弾道ミサイル(IRBM)を発射し、この日午前にはSRBM2発を発射した。