新天地で素晴らしいパフォーマンスを披露する久保建英 photo/Getty images

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今季も海外で輝きを放っているサムライは多く、その中でも一際目立つのはレアル・ソシエダへ移籍した久保建英のことだ。

バルセロナの下部組織で育ち、Jリーグを経由してレアル・マドリードに向かった久保。その後はローンで複数のクラブを経験し今夏の移籍市場でラ・レアルに完全移籍で加入している。

近年の久保は完全に伸び悩んでいた。スペイン復帰後初年度のマジョルカでは輝かしい成績を残したが、ビジャレアル、ヘタフェと上手くいかず、昨季はマジョルカに戻ったが、初年度ほどのインパクトは残せなかった。

だがラ・レアルはリーグ開幕戦でゴールを奪うと、イマノル・アルグアシル監督に気にいられたのか継続してスタメンで起用されており、リーグ戦ではすでに2ゴール2アシストを記録している。4得点関与はチームトップの好成績であり、目に見える数字でチームをけん引している。

「これ以上望むものはありません。監督はよくチームが選手を成長させているんだと言ってくれます。僕は理想の場所を見つけたと思うし、このチームは自分自身をいい選手にしてくれていると思う」

西『MUNDO DEPORTIVO』では久保が現在の心境について語っており、ラ・レアルを「理想の場所」と表現している。それだけ久保としては充実感を得られているということであり、成長できている実感があるのだろう。実際に攻撃面ではチームの中心であり、攻撃的なスタッツでいえばビッグチャンスクリエイト(3回)、キーパス(7本)、成功したクロス(5本)の3部門で久保はトップ3にいる。

守備面での貢献度も高く、ジローナ戦でのプレッシング数27回はチームトップの数字であった。ラ・リーガの7試合では計111回プレスを行っており、ブライス・メンデスに続くチーム2位のスタッツを残している。

自身が理想的と感じる場所で久保は成長を続けている。目に見える数字、攻撃面・守備面での高いスタッツと久保の実力の高さはデータが証明しており、夏の移籍で評価は180度変わったといえる。まだ21歳と若く、日本の至宝がどこまで成長するのか楽しみだ(データは『SofaScore』『FBREF』より)。