漫画『タワマンのママ友に夫の不倫をバラされた』(KADOKAWA刊)

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 家庭崩壊の大きなきっかけとなる不倫。とくに子どもがいる家庭の場合、夫婦だけで解決できる問題ではなく、ときにご近所やママ友までも巻き込むことになるという。漫画『タワマンのママ友に夫の不倫をバラされた』(KADOKAWA刊)で描かれるのは、旦那の不倫がタワマンのママ友の間で広まり、その“被害”が子どもにまで及んでしまったエピソード。また、漫画『娘の先生との最低な不倫』(『サレ妻つきこブログ』より)の原作者・ヒヨリさんも、娘が通う幼稚園の先生と旦那が不倫。娘を転園させる事態になったという。子どものために立ち向かう母のエピソードを描く2作を紹介する。

【漫画】不倫夫を1人にしたら…「パパがかわいそう!」娘が大号泣、困惑した母の対応

いじめの原因はタワマンでの“家庭円満アピール”、ママ友の不思議な交友関係

 大企業勤めの夫と幼い娘の3人で暮らす専業主婦の奈菜さん。憧れのタワマン生活を続けていたが、ある日、夫の不倫を発見。悩む日々に耐えきれず、タワマンのママ友で唯一の“友人”に相談していたが、不倫の情報はすべて「ママ友グループ」に筒抜けになっていた。奈菜さんは、「円満な家庭だと嘘をついていた」ことでいじめられてしまい、娘の交友関係にまで影響が及ぶ。娘は母親に「みんなが遊んでくれない」と号泣して訴え、体調まで崩してしまったという。

 漫画『タワマンのママ友に夫の不倫をバラされた』(KADOKAWA刊)は、「探偵紹介アドバイザー」の平井仁美さんの元に寄せられた奈菜さんの実録エピソードである。はじめは、“誰にもバレないように”夫の不倫を調査したいと相談されたというが、娘への実害を受けて一念発起。夫との離婚に向け大きく動き出すことに。

 「他人の目ばかりを気にしていた奈菜さんでしたが、娘さんに影響が出たことをきっかけに、スイッチが切り替わったように感じました。娘さんや奈菜さんにとって、何がいい選択かを”母として”考えはじめ、日に日に強くなっていく奈菜さんに、私まで勇気づけられていました。まさに“母は強し”です」

 驚くことに、奈菜さんが“唯一の友人”から裏切られた理由は、「自分より上のフロアに住んでいて“家庭円満アピール”していたから」だった。夫の不倫に加え、ママ友の交友関係にも悩まされる奈菜さんの複雑な想いもうかがえる作品だ。

■娘の担任と夫が不倫、娘に心配をかけさせないように平静を装い…「とにかく毎日が苦しかった」

 漫画『娘の先生との最低な不倫』(『サレ妻つきこブログ』より)で描かれるのは、娘が通う幼稚園の先生と夫が不倫をしていたという実話。原作者のヒヨリさんは、まだ幼い娘に心配をかけさせないように、なんとか平静を装って日々を過ごしていたという。

 「とにかく毎日が苦しかったです。自分の本当の気持ちを吐き出せる場所もなくて、常に仮面を貼り付けているような気分で過ごしていました。何よりつらかったのが、何もバレていないと思っている夫が、のんきに今週の予定やこれからのことを話すことでした。虫唾が走るほど不快な気持ちで、私が知っていることをこの場でぶちまけてやろうかと、何度も思いました」

 特にリアルなエピソードが、ママ友たちの反応だ。離婚を決意したヒヨリさんは、「もうどう思われてもいい」と決心し、幼稚園のママ友たちに不倫の出来事を暴露。するとママ友たちは、2人の関係について「父兄の手伝いのとき、妙に距離が近いと思った!」「馴れ馴れしいよね」などと“納得”し、不倫のうわさは瞬く間に園内中に広まった。結局「父母会」から園長に抗議することになり、娘は転園することになったという。

 不倫という出来事をもとに描かれる家族崩壊の行方。読者からは「謝るくらいなら最初からするな!」「誠意を感じない」などと、ヒヨリさんを擁護するコメントが多数寄せられている。「後悔するくらいなら、自分で決めた道を進んでいくのが一番いい。覚悟を決めたなら、きっと周りに応援してくれる人はいます」と力強いメッセージも込められている同作の今後の展開に目が離せない。