TOKYO, JAPAN - MARCH 17: Hayato Sakamoto #6 of the Yomiuri Giants looks on during an exhibition game against the Seattle Mariners for the 2019 Opening Series at the Tokyo Dome on Sunday, March 17, 2019 in Tokyo, Japan. (Photo by Alex Trautwig/MLB via Getty Images)

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 火種は収まるどころか、さらに燃え広がっているようにも思えます。

 「文春オンライン」が9月10日に報じた、巨人の坂本勇人選手と一般女性との中絶トラブルについて、世間からの非難は収まりそうにありません。

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 ネットメディアの関係者が言います。

 「収束しない理由の一つに、テレビ局やスポーツ紙といったこの手のスキャンダルを『大好物』とするメディアが、一切報じないことも挙げられるでしょう。確かに法を犯しているわけではなく、報道によれば示談も済んでいるとのことで、わざわざ−という姿勢も理解できなくはないが、ここまでダンマリを決め込み、嵐が過ぎ去るのを待つという姿勢はどうなのか、それでもジャーナリズムなのかと、各社に批判も寄せられているそうです」

 一方で、その後も坂本選手はスタメンで試合に出続け、しっかりと仕事をし続けています。「鋼のメンタル」と言われる理由が、ここにあります。
 「ただ、このまま球団からお咎めなしで終わるかという点に関しては、決して楽観視できません」と語るのは、巨人担当歴のある一般紙運動部の記者です。

 「巨人軍には球団創設者の故・正力松太郎氏による遺訓『巨人軍憲章』があります。中でも『巨人軍は常に紳士たれ』は、チームの誰もが胸に刻む、大切な言葉です。これに反した中心選手が過去、他球団へトレードに出された例もあるんです」

 そして、こう続けるのです。

 「人気女子アナとの不倫問題で週刊誌をにぎわせた中心打者は、パ・リーグの球団へ放出されました。首脳陣との関係も悪くなく、正直なところ、『釣り合い』の取れないトレードだった。スキャンダルの影響が大きかったのではないかと、今でもささやかれています」

 どんなビッグネームであっても、巨人が他チームへ出すことを厭わない球団であることは、歴史が証明しています。このまま女性問題がくすぶり続けるようだったら、いくら看板選手であろうと、トレードがタブー視されることはないかもしれません。

 「巨人軍は常に紳士たれ」という言葉の重みを、あらためて感じざるを得ないこの秋。少年たちが憧れる、模範のような存在であってほしい−。そんな願いもむなしく聞こえてしまうのは、気のせいではなさそうです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]