053_兄弟姉妹・一人っ子_Ponko

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乳幼児期の子育てはとにかく大変。特に年の近いきょうだいを育てていると、赤ちゃんの下の子がオギャーと泣いているそばで上の子がイヤイヤすることもしばしば。ママがワンオペで毎日育児をしている状況だと、「もう限界!」と精神的にも体力的にも疲弊してしまうこともあるでしょう。ママスタコミュニティには先日、「2歳0歳 2歳差育児 毎日キャパオーバー」と題してこんな悲痛な投稿がありました。

『楽しい瞬間も可愛いと思う瞬間も、もちろんあるけど最近それが減った気がする。下はまだ癒し。だから余計上ばかり結構思いっきり怒っちゃう。「こんな母親でごめんね」とも思う。だから頑張らなきゃと思うけど「ぎゃー」、「わー」ってやられたときに「もううんざりだ」って気持ちにどうしてもなっちゃう。なるべく外に出て遊んだりしてるし、疲れてるはずだけど、夜もあーだこーだ騒いで全然寝ないし、着替えもちゃんとさせてくれない。ご飯もちゃんとは食べてくれない。いつ落ち着くだろう』


10カ月になる下の子のお世話に加えて、イヤイヤ期真っただ中の2歳半の上の子への対応が思うようにいかずに、悩んでいるという投稿者さん。もっと楽しく子育てをして、上の子を叱るのもやめたいと思いつつも、騒がれるとイライラしてしまい、そんな自分が嫌になっているそうです。「このままでは絶対に後悔するだろうから、もっとポジティブに子育てを頑張りたい」と焦燥感を抱いている投稿者さんに、先輩ママたちからはどのようなコメントが寄せられたのでしょうか。

イヤイヤ期は実況風でテンション振り切ってみては?

『2歳のイヤイヤ期、うちもこの数日半端ない。「イヤイヤ期は誰のせいでもない」って自分を励ましながら最近生きてるよ。自分の育て方の問題とか子どものせいでもないし、誰も悪くないと思わなきゃ心が壊れそうになるから』


『効くかわからないけどテンション振り切って実況生中継してみて。「寝る前にお布団の上で騒いでる子がいます。お〜っと、〇〇くんです。これはお行儀が悪い! 寝る前に騒ぐと寝付けなくなるのにいいのか? そしたら次にやることは何なのか〜?」って。競馬や格闘技の実況風でやったら、結構素直に聞いてくれたよ。お互い楽しく指示が通ってた感じ』


投稿者さんが頭を抱えている上の子のイヤイヤ。イヤイヤ期に毎日ヘトヘトになっているママも少なくないでしょう。そんなイヤイヤ期の乗り越え方としては、「誰も悪くない」と自分なりに意識付けをしてみるという案が。イヤイヤ期は自分の意思を持ち始めた証で、子どもの成長過程。しかし相対するママとしては精神的な余裕のなさから本人を怒ってしまったり、ママ自身を責めてしまったりといったネガティブ思考に陥ることも珍しくありません。そうならないように今一度「イヤイヤ期」というものに対して、「この子も自分も悪くない、仕方がないもの」と諦めのような感覚でいることは重要なことかもしれません。またテンションを上げて、上の子の言動をスポーツ実況のように言葉に出してみる、というユニークなアドバイスもありました。コメントしていたママのお子さんには効果があったようなので、投稿者さんも試してみる価値はありそうです。

『実家に頼れるなら0歳預けて上の子と遊びに行ってあげた方がいいよ。赤ちゃん返りがあるんじゃないの? うちも同じく2歳差で実家に頼れる場所だったから、上の子と二人で出かけてたよ。たぶん上の子の気持ちが満たされたら、子どもなりに少し行動が変わると思う』


また上の子が「ギャー!」と騒いでいるのは2歳や3歳の頃特有のイヤイヤ期に加えて、大好きなママが下の子に取られた感覚になって、寂しい思いをしているが故の行動かもしれません。俗にいう「赤ちゃん返り」というもので、ママの気を引きたいがためにイヤイヤして言うことを聞いてくれない可能性も。そのため上の子と二人きりでお出かけするなどして、コミュニケーションを取ることを勧めるママがいました。上の子との二人だけの時間を作ってみると、精神的に落ち着いてくれる可能性もありますね。

おなじく2歳差育児を乗り越えてきたママ「あの頃が一番幸せだった」

『大丈夫。そんだけ全力で頑張って後悔なんかしない』


『一生懸命やってたつもりでも大きくなってから「もっとあれもこれもやってあげればよかった」って思うし、考えたらきりがないよ。三人育て上げたアラフォーオバチャンは思う』


投稿者さんが口にしていた「絶対に後悔するなって思うし、毎日後悔する」という言葉。これについては「そんなに毎日頑張っているんだから後悔しないよ!」という、励ましのメッセージがありました。投稿を見る限り、投稿者さんは一生懸命で子ども思いだからこそ、「もっとこうしてあげたい」、「もっとこういう育児をしたい」という向上心や理想があるように思えます。それゆえにその通りにならないことで、自分自身を責めているようです。そんな投稿者さんの思いを汲んで、「すでにすごく頑張っているから大丈夫!」と背中を押している先輩ママは多かったです。また「そのときは夢中で一生懸命やっていたつもりでも、後から後悔の気持ちが出ることもある」とコメントしていたママも。これは子育てに限らず、どんなことにも共通して言えるかもしれませんね。

『そのときはそのときで大変だったのよね。だけど今は本当にときを戻したいくらい懐かしい。あのときが一番幸せだったよ。あのときの子どもに謝りたい。もっと優しくしてあげればよかったって』


また投稿者さんと同じように2歳差のきょうだいを育てたママたちからは、「大変すぎて記憶がないくらいだけど、今思うとあの頃はすごく幸せだった」という声がありました。毎日バタバタして忙しいけれども、子どもたちと24時間ずっと一緒にいる期間というのは、幼稚園に入園すれば徐々に少なくなっていきますし、小学校に入学すればもっと減るでしょう。そう考えると今の大変な時期は、本当に一瞬のことなのかもしれません。そして2歳という可愛い盛りの月齢は、今の一瞬を逃したらもう二度と戻ってこないことも確かです。今まさに2歳と0歳のきょうだいの子育てを頑張っている投稿者さんとしては、実感がわかないかもしれません。後悔しないためにも、今の一瞬一瞬を大事に思ってほしいというママたちの願いがこもっていました。

「がんばろう」と思うのをやめよう!完璧な母親なんていないよ

『「がんばろう!」って思うと疲れちゃうからさ。いいよ、いいよ、そのままで! ちゃんとしなくていいし、キレイに子育てなんてしなくていい。怒りすぎたり落ち込んだり、そんなんしながら気付いたら「もう入学かよ!」みたいな子育てが最高の子育てだよ』


『育児は育自分。「子どもに親にしてもらう」。まだ何かと余裕ないのは当たり前で、これからそれなりの形に整っていくもんだよ』


「上の子にももっと愛情を注ぎたい」として、一生懸命に育児をしている投稿者さん。そんな投稿者さんを見て、「頑張ろうと思わずに手を抜いていいよ」という意見もありました。どんなママも、子どもが産まれた瞬間から完璧なママになっているわけではなく、試行錯誤しながら自分のやり方や手の抜き方、子どもへの愛し方などを見つけていくものです。そして子どもを通して自分も成長し、自分育てをしていくこともまた子育ての醍醐味でもあるでしょう。

筆者も4歳と1歳半の2歳差きょうだいがいるので、投稿者さんの気持ちは痛いほどわかります。上の子が2歳で下の子が産まれたばかりの頃は、投稿者さんと同じように上の子にイライラすることが多かったです。筆者のイライラが伝わり、上の子のイヤイヤや不機嫌もさらにひどくなる悪循環。そこで「子どもにしてみれば『下の子を産んで』と言ったわけでもないし、本当ならまだまだ一人っ子で親の愛情を独り占めしたかったはず」と意識を変えることにしました。産まれたばかりの下の子が泣き出しても、安全を確保した上で少しだけそのままにして、上の子を優先して抱きしめたり話しかけたりしていました。すると少しずつイヤイヤも減っていき、母子ともに精神的に落ち着いていったことを覚えています。大変だった当時のことを思い返すと、「もっと上の子を可愛がればよかった」という後悔は少なからずありますが、それでも「できる限りのことはやった!」と頑張っていた自分を誇らしく思うときもあります。こうやって毎日小さな後悔をしては、うまくいったことや子どもの成長を喜んでいきながら、子育てを通して母親になっていくのかもしれませんね。

投稿者さんも力を抜きつつ、上の子のことも向き合いながら、今の大変な時期を後悔しないように乗り切ってほしいです。

文・AKI 編集・みやび イラスト・Ponko