車好きにしかわからん!ウイングとリアスポイラーの違いって何?
車体後方のトランクやルーフ末端に、鳥や飛行機の「羽根」「翼」を思わせるエアロパーツを付けた車を見かけます。これらは、俗に言う「ウイング」や「リアスポイラー」などと呼ばれるパーツです。
一体なぜ、呼び名が別々に存在するのでしょうか。車好きしか注目していない、ちょっとしたパーツの”形状の違い”や”特性”が呼び方に迫ります。
ウイングは”車を地面へ押さえつける”もの
ウイングの役割は”車を地面へ押さえつける”ことです。1枚もしくは複数枚の、横長で板状の「翼」で構成されています。
翼の両端には「翼端板」と呼ばれる板が追加されています。「ステー」と呼ばれる支柱により、板状パーツとボディを繋ぎ合わせて装着します。
装着すると、翼端板が走行中の車に直撃する空気の流れを整えるほか、翼が車体後方の挙動を安定させる特性があります。
翼が斜め上に空気が流れるよう設計されていることにより「ダウンフォース」と呼ばれる揚力が発生するため、車体を地面へ押さえつけて挙動を安定させられるのが強みです。
ウイングはモータースポーツでも活用されているパーツです。市販車をベースとした競技の「スーパーGT」では、300km/h近いスピードで走行する車を地面に押さえつけるべく、”GTウイング”とも呼ばれる大型のウイングを取り付けているのです。
リアスポイラーは”空気を上手に流す”もの
一方、リアスポイラーの役割は”空気を上手に流す”ことです。
取り付け位置はウイングと変わらないものの、翼と呼ぶには小ぶりな印象で、ステーがなく直接ボディと繋がっているのが特徴です。装着した状態では、走行中に車体へ当たっている空気を整えて、上手に受け流します。
風による車への抵抗を減らすことで、無駄なアクセル操作を減らすことに繋がり、燃費向上効果が期待できます。
まとめると、ウイングの特性はダウンフォースを作り出し、車が地面に押さえつけられるのを手助けしますが、リアスポイラーには「風をコントロールする」特性があります。
形状と同じく特性にも違いがあるため、同じように見えて異なるエアロパーツとなるのは、頭に入れるとよいでしょう。
公道では両方とも”効果なし”?
ウイングとリアスポイラーの違いについて述べましたが、効果を発揮できるのはサーキットなど高速域での走りを楽しめる場所です。一般の公道では何もつけていない状態と比較しても、さほど変化を感じられないでしょう。
筆者の知人であり、スポーツカー好きであるディーラーのセールスマンは「高速道路の直線部分でなければ、ウイングやリアスポイラーの有無による違いを感じられないと思います」と述べています。
本格的にサーキットを走るなら、ウイングやリアスポイラーの効果をいつでも味わえるかもしれません。しかし、公道では車の見栄えをよくする”アクセサリーパーツ”でしかない点は十分承知する必要がありそうです。
また、稀なケースですが「GTウイングを付けていたら警察に止められて違反切符を切られた」というSNSでのコメントも見かけます。
道路交通法の保安基準で「車体後方で最後端とならないものであること」などのルールが決められているため、危険車両であると判断されているのも考えられるでしょう。
ウイングやリアスポイラーを装着する際は、保安基準に対応している商品かどうか確認するのも大切です。ルールを守りつつ、好みにあった一品を探して、カスタマイズを楽しんでみてください。
