エリクセンとB・フェルナンデスが組み合わさればどんな守備陣でも隙を突くことができる photo/Getty images

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プレミアリーグ第6節マンチェスター・ユナイテッド対アーセナルの一戦が行われ、3-1とホームのユナイテッドが白星を掴んだ。連敗スタートのユナイテッド、開幕から5連勝のアーセナルと対照的な成績をここまで残してきた両者だが、この一戦はホームチームが意地を見せた。

ボールを握っていたのはアウェイのアーセナルだ。試合を通じての支配率は61%と高く、相手を押し込む。しかし数字ほどゲームは支配できなかった。スコット・マクトミネイが躍動する中盤で苦戦し、サイドではガブリエウ・マルティネッリが対峙するディオゴ・ダロトを圧倒できず、アタッキングサードで優位を作れない。

ユナイテッドもボールを保持しての攻撃はそれほど効果的ではなかったが、カウンターの場面では最大火力を見せつける。中盤のブルーノ・フェルナンデスとクリスティアン・エリクセンが少ないボールタッチで攻撃を前進させることができ、前線のマーカス・ラッシュフォードやアントニーといった強力なFWにロスなくボールを預ける。そうなればアーセナル守備陣は対応で後手に回ってしまい、3失点と今季ワーストを記録してしまった。

とくに2点目の場面は自陣からほんの数秒で敵陣に侵入し、ゴールを決めている。自陣でボールを回収しワンタッチでエリクセンがB・フェルナンデスにつなぐ。ポルトガル代表MFも2タッチほどで前線にスルーパスを送り、広大なスペースを快足のラッシュフォードが駆け抜ける。アーセナル守備陣は追い付けず、赤い悪魔の10番が貴重な追加点を挙げた。

非常にシンプルなカウンターだが、ボールを保持するポゼッション型のチームとの相性がいい。アーセナルはこれの餌食になっており、ユナイテッドが得意な形からゴールを決めた。

得点に絡んだラッシュフォード、B・フェルナンデス、エリクセンの英『90min』での評価は軒並み高い。2ゴール1アシストのラッシュフォードは最高点の8点を得ており、完全復活を予感させるパフォーマンスを披露した。

近年結果を残していた時のユナイテッドはカウンターが強力であった。アーセナル戦ではまさにその強みが現れており、これからユナイテッドと対戦するチームはB・フェルナンデスとエリクセンのパサー、それに合わせて加速するラッシュフォードやアントニー、ジェイドン・サンチョの韋駄天トリオに怯えることになるだろう。