PKストッパーとして高い評価を得ているティム・クルル photo/Getty images

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ダビド・デ・ヘアとポジションを争える新たなGKを探しているマンチェスター・ユナイテッド。フランクフルトのケヴィン・トラップ、ニューカッスルのマルティン・ドゥブラフカが候補に挙がっている。

英『THE SPORTSMAN』によると、ティム・クルルも候補の一人のようだ。ニューカッスルで長くプレイし、その後は複数のクラブを渡り歩き現在のノリッジにたどり着いたクルル。34歳のベテランGKであり、オランダ代表歴もある頼れる守護神だ。

同紙が注目するクルルの強みはPKストップにある。オランダ代表GKは言わずと知れたPKストッパーであり、2014年のワールドカップ・ブラジル大会では控えGKとして参加。準々決勝コスタリカ戦では終盤にピッチに立ち、2本のPKをストップしてオランダ代表のベスト4入りに貢献している。クラブでの活躍でいえば19-20シーズンのFAカップ5回戦トッテナム戦で、こちらも2本のPKをストップし、ノリッジの上位進出を支えた。

同紙ではクルルのPK時の能力の高さを称賛すると共にビッグクラブはPK戦を得意とするGKを獲得すべきだと主張している。とくにユナイテッドは20-21シーズンのELファイナル対ビジャレアル、21-22シーズンのFAカップ4回戦対ミドルズブラのPK戦に敗れタイトルを取り逃がしている。他チームでいえばチェルシーもこの問題に悩まされており、昨季はカラバオカップ、FAカップの2大会で決勝に進出するも、どちらもリヴァプールにPK戦で黒星を喫した。そこにもし、クルルのようなPKストッパーがいれば結果は変わっていたかもしれない。

また5人交代のルールが常設化されていることもPK戦を得意とするキーパーが評価される流れを後押ししている。以前の3人交代であれば少ない枠をGKに使うことはためらわれたが、今では5人を変えることができ、躊躇することも少ないだろう。ビッグクラブになればなるほどコンペティションは多くなり、PK戦に直面する機会が増える。そうなれなPK戦を得意とするGKの需要が高まることは間違いない。