コラボレーションビジュアルも公開

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 Adoと椎名林檎の初タッグが実現することが18日、明らかになった。映画『カラダ探し』(10月14日公開)の主題歌「行方知れず」をAdoが担当し、椎名が作詞・作編曲を務めた。椎名に憧れ、影響を受けてきたAdoは「今回のこのコラボは幻なのかなって、嘘じゃないかと思うくらいとても貴重な経験です」と喜んだ。

 『カラダ探し』は橋本環奈主演で、漫画版も人気を博したウェルザードによる携帯小説を実写化するホラー。Adoは2020年のメジャーデビュー後、「うっせぇわ」で大ブレイクし、公開中の映画『ONE PIECE FILM RED』ではキーパーソンとなる歌姫ウタの歌声を担当して話題を集めている。かねてより強く影響を受けた尊敬するアーティストの一人として椎名の名前を挙げており、最近も自身のYouTubeチャンネルで椎名の「罪と罰」のカバー動画を公開していた。

 そんなAdoは「椎名林檎さんから曲を書き下ろしていただけるなんて本当に夢のようで凄く嬉しくて、『うわぁ、私林檎さんに曲を書いていただいたんだ!』という感じの林檎さんの魅力が沢山詰まった楽曲です。私にとっても椎名林檎さんはスターであり、憧れであり歌い方にも影響を受けているので、尊敬の気持ちと、今回のこのコラボは幻なのかなって、嘘じゃないかと思うくらいとても貴重な経験です。林檎さんに曲を書き下ろしていただけて、さらに『カラダ探し』の主題歌を担当させていただけるのは、この命が尽きてしまうんじゃないかと思う程、この世の全ての運を使い果たしているくらいに光栄です」とコメント。

 収録は椎名からディレクションを受けながら行われ、「林檎さんだからこそ表現したい事が林檎さんの中にあり、ちゃんと応えられるかの不安はありましたが、沢山アドバイスをくださって勉強になりました。こういう歌い方もあるのか、という発見もあり貴重な経験になりましたし、素晴らしい作品になりました。早く皆さんに聴いていただきたいです」とアピールした。

 一方の椎名も「Ado氏の声を初めて拝聴したとき『なんと理想的などら猫声なんだ』と慄きました。二十五年前、拙作無罪モラトリアムを出してしまう前にこの響きに出会せていたら、ぜんぶ彼女に歌ってもらっただろうとも思います。そう、私は作り手冥利に尽き続け、いまごろさぞやそっくり返っていたことでしょう。毎度野性味溢るる雄叫びを聴かせてくれるAdo氏ですが、制御する知性にも恵まれた職人。そういうところも好きです」と大絶賛。

 「媒体から批評を求められる度『先ずは曲に込めさせてくれ』と思っており、きょう迄つい訥弁になってしまい勝ちでした。晴れて発表される、この“行方知れず”のなかでは、一転能弁にあれこれしたためているつもりです。そして、Ado氏が応えてくれています。よろしければぜひご試聴くださいませ」とメッセージを寄せた。

 あわせて公開された映画の予告編では、楽曲の一部を聴くことができる。また、Adoのイメージディレクターを務めるORIHARAが描き下ろした二人のコラボレーションビジュアルも公開された。(編集部・中山雄一朗)