南地区再開発の完成イメージ(第一生命保険発表資料より)

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 小池百合子東京都知事は、第一生命保険、中央日本土地建物など5社が日比谷公園周辺で進める複合再開発「内幸町一丁目街区南地区第一種市街地再開発事業」(東京都千代田区内幸町)の施工を認可した。民間10社が3月に公表した大規模複合再開発「東京クロスパーク構想」の1つで、高さ230メートルの高層ビルにオフィス、商業施設、ホテル、ウェルネス促進施設などを入れて2028年度完成を目指す。

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 南地区再開発は日比谷公園東側の約2ヘクタールが整備対象。第一生命保険、中央日本土地建物のほか、東京センチュリー、東京電力パワーグリッド、TF内幸町特定目的会社が参画する。

 整備する建物は地下3階、地上46階建てのA棟、地下4階、地上1階建てのB棟、地上2階建てのC棟。3棟合計の延べ床面積は約30万平方メートルで、このうちA棟は東京クロスパーク構想で「サウスタワー」と位置づけられている。

 A棟は低層階に商業施設、ホテル、ウェルネス促進施設、中高層階にオフィスが入る。B棟は機械室と事務室、C棟は商業施設になる。広さ約6,000平方メートルの広場が設けられるほか、歩行者用通路なども整備される。

 東京クロスパーク構想は三井不動産、帝国ホテル、NTT都市開発など10社が参画して日比谷公園周辺で進める大規模再開発プログラム。総延べ床面積約110万平方メートルは都心最大級で、街区を北地区、中地区、南地区の3つに分けて開発し、いずれも地上46階建てのノースタワー、セントラルタワー、サウスタワーが中核施設になる。

 全体の完成は2037年度以降になる見通しだが、完成すれば約16ヘクタールの日比谷公園と一体化した複合拠点、歩行者ネットワークが都心に出現することになる。