「シンデレラトイレすげぇぇ…」世界最先端技術がキャンピングカーを無双にする
キャンプやアウトドアで困るのがトイレ問題。キャンピングカーにはトイレ設備が常設されていることがほとんどですが、「後始末が大変なため、普段は使用しないようにしている」というユーザーも多いかもしれません。
そこで活用したいのが、地球環境対応トイレと言われている「焼却炉式のトイレ」を搭載したキャンピングカーです。どのような仕組みになっているのでしょうか。
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日本導入初!究極のエコトイレを取材
スウェーデンのキャンピングカー・トレーラーハウスメーカー「KABE JAPAN」は、8月6日、7日に幕張メッセで行われた「遊べるモビリティ」の総合展「アソモビ2022 in Makuhari」でキャンピングカーを出展。
展示されていたキャンピングカー「Travel Master Imperial i910 QB」と「Travel Master Royal x880 LQB」には、焼却炉式のトイレが採用されています。
KABE JAPANの担当者は、焼却炉式トイレの特長を次のように説明します。
「今回展示している一部のキャンピングカーには、ノルウェーを拠点にエコトイレを開発しているシンデレラグループの地球環境対応トイレ「Cinderella Incineration Toilet」を採用しています。
シンデレラの地球環境対応トイレは、70回に1回、ガスによる焼却で排泄物を灰にして、肥料として再利用が可能な焼却炉式のエコトイレです。
トイレを使用するたびに毎回便器に紙をセットする必要はありますが、水を一切使わないので、給水タンクも不要で、臭いもなく衛生的です。700回ほど使用したらフィルターを掃除するだけなので、手間もかかりません。
このシンデレラのエコトイレを採用したキャンピングカーは、日本では当社が初めてだと思います。」
「地球環境対応トイレを標準装備に」
「Cinderella Incineration Toilet」は、使用するごとに紙と一緒になった排泄物がトイレ下部にある焼却用の耐熱タンクに溜まります。タンク内の排泄物は、ガスで高温に熱せられ焼却される…という仕組みです。仮に、4人が1週間使い続けたとしても、わずかカップ1杯分ほどの肥料に分解されます。
通常はトイレを70回使用するごとに1回焼却するという設定になっていますが、10回使用したら1回焼却するといったように焼却の頻度を短く設定することも可能です。
会場で展示されていた「Travel Master Imperial i910 QB」や「Travel Master Royal x880 LQB」など、現時点でシンデレラの地球環境対応トイレの採用は、比較的大型のキャンピングカーに限られると言います。
なぜなら取り付けの際は、焼却や排熱システムなどを考慮する必要があり、構造全体が大きくなってしまうから。コンパクトなキャンピングカーには取り付けが難しい場合もあるようです。
しかし、「今後は焼却炉式のトイレをキャンピングカーの標準装備にしていきたい」と担当者は話します。
「キャンピングカーのユーザーの中には、せっかくキャンピングカーを購入したのに、トイレの後始末が面倒なので、わざわざ公衆トイレを使っているというケースもあります。
キャンピングカーに備え付けてあるトイレを使わないのは不便ですし、もったいないと思います。また、近くに公衆トイレがなければ、キャンピングカーのトイレを使わなければなりません。
シンデレラの地球環境対応トイレであれば、メンテンスも楽で、臭いも気にしなくてすむので、より快適なアウトドアを楽しめると思います。」
KABE JAPANでは、今後販売するキャンピングカーにはできる限りシンデレラの地球環境対応トイレを取り付けていきたいと言います。「KABEのキャンピングカーならエコトイレが標準装備になっているので安心だ」と言われるようにしたいと話していました。
過酷な環境でも快適に過ごせるKABEのキャンピングカー
KABEのキャンピングカーやトレーラーハウスは、北欧の厳しい寒さにも耐えられるよう、過酷な気候条件での使用を想定した設計・開発が行われています。
特に、断熱性や車内の換気システム、冷暖房設備の設計にはこだわっていると言います。車内に取り付けられる窓や扉、家具のサイズや設置場所など、開発には細心の注意が払われています。
こうしたキャンピングカーの品質について前述の担当者は次のように説明します。
「アソモビ2022の会場で展示している「Travel Master Imperial i910 QB」の車両のベースとなっているのは、メルセデス・ベンツのスプリンターです。
メルセデス・ベンツの高度な安定性と優れた走行性能をキャンピングカーにそのまま落とし込むため、完全オリジナルで作製された一台です。
床暖房システムを採用し、外気温50℃からマイナス50℃までの過酷な環境でも快適に過ごせる空調システムを採用し、明るい木材を多用しつつ、人間工学に基づいたシートクッションを装備。メルセデス・ベンツの持つ高級感と快適性を両立した、快適なキャンピングライフを満喫できる一台に仕上がっています。
地球環境対応トイレを筆頭に、これまでにない快適性を備えたキャンピングカーを今後も発表していく予定です。
すでに、キャンピングライフの用途や規模の応じて、様々なサイズのキャンピングカーを選択できるようにしています。ユーザーの好みに応じた一台が見つけられる体制を整えています。」
■車載能力を持った超大型キャンピングカーも!
参考出品車両とはなりますが、「Concorde Centurion 1200 GST Mercedes-Benz Actros」は、ドイツの架装メーカーConcorde社が、メルセデス・ベンツの大型トラック「アクトロス」をベースに製作した一台です。
車内の撮影はできませんでしたが、一流高級ホテル並の豪華な内装を施した、と言われる超大型キャンピングカーは、存在感抜群です。
Concorde Centurion 1200 GST Mercedes-Benz Actros のサイズは、全長12m、全幅2.5m、全高3.8mにもなり、車両後方には、車を一台収容できる車載能力を持っています。
展示車には、鮮やかなイエローカラーが目を引くフィアット500が積み込まれていました。
今後、KABE JAPANのキャンピングカーのラインナップには、目が離せません。
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