敗れたテイラー・グーチ(撮影:GettyImages)

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LIVゴルフに出場していた選手たちが、フェデックスポイントランキングで125位以内に入りPGAツアーのプレーオフに出場する権利があるにもかかわらず出場できないのはおかしいとしていた裁判は、カリフォルニア州サンホセの米国地方裁判所で行われたヒアリングで、ベス・ロブソン・フリーマン判事はPGAツアーの主張を支持。テイラー・グーチ、ハドソン・スワフォード(ともに米国)、マット・ジョーンズ(オーストラリア)のLIVゴルフ参戦の3人はプレーオフ第1戦に出場は認められなかった。
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9日午後1時から始まったヒアリングは2時間に及び、フリーマン判事は「グーチ、スワフォード、ジョーンズの3人は、LIVゴルフに参戦することでPGAツアーに出場できなくなることは知っていた」とし、ツアーからの処分を「緊急差し止め」するには値しないとした。またフリーマン判事は「3人はLIVゴルフに出場することで、ほとんど疑いなくPGAツアーに出場しているよりも多額の報酬を得る」と付け加えた。
また「これら3人の選手は、すでにLIVゴルフに参戦することで賞金総額2500万ドル(約約34億円)の大会と契約金という多額の報酬を得ている」とし、3人の代理人が主張する「プレーオフに出場できないことで多額の損害」は認められなかった。
この結果、グーチら3人はフェデックスカップ・プレーオフに出場できず、最終戦のツアー選手権に出場した30人が獲得する来季の四大メジャーの3大会の出場権を得る機会を逸した。
現在フィル・ミケルソン、ブライソン・デシャンボー(ともに米国)らLIVゴルフに参戦したことでPGAツアーからメンバー停止処分を受けている11人が「独禁法違反」としてPGAツアーを提訴している。9日のヒアリングは3人の「仮処分撤回」の申請のみに対して行われたが、「独占禁止法」にも大きな影響があると見られる。
判決後、LIVゴルフはすぐに「テーラー・グーチ、ハドソン・スワフォード、マット・ジョーンズがプレーできないことは大変遺憾に思う。プレーをしたことで処分を受けるべきではない」と声明を発表した。(文・武川玲子=米国在住)
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