脅迫疑いのYG元代表には「罰を受けてほしい」…ハン・ソヒの証人尋問が終了「信憑性の問題」

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韓国大手芸能事務所YGエンターテインメント(以下、YGエンタ)のヤン・ヒョンソク元代表プロデューサーに脅迫されたと主張する元アイドル練習生ハン・ソヒが、長きにわたった証人尋問を終えた。

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裁判所は4カ月間、7度に渡りハン・ソヒの証言を聞いてきたなかで、脅迫内容が公益申告書やディスパッチの記事に出ていないことを重要な争点と把握した。

8月8日午前、ソウル中央地裁第23刑事部(チョ・ビョンギュ、キム・ソヤン、キム・ブジョン)の主管で開かれたヤン・ヒョンソク元代表の特定犯罪加重処罰などに関する法律違反(報復脅迫など)に、ヤン・ヒョンソク元代表とハン・ソヒが証人として出席した。

同日、検察はハン・ソヒに対し反対尋問を行った。

検察が、ハン・ソヒに去る2020年初めに極端な選択を試みた理由を質問すると、ハン・ソヒは「1月にヤン・ヒョンソク元代表と対質尋問を行い、調査が長くなってストレスを受けた。すべてを手放したかった」と淡々と述べた。

以前の裁判で、ハン・ソヒの知人であるA氏は、ハン・ソヒが「“デポホン(使用者を特定できなくなるようにする目的で、主に犯罪で利用される携帯電話)” を使ってでも連絡して、10億ウォンをよこせと言え」と語っていたことを陳述した。これに対し、ハン・ソヒは当時のA氏の陳述が嘘であり、通話の録音を提出すると話していた。しかし結局、ハン・ソヒは検察に当該の録音を提出することができなかった。

(写真提供=OSEN)ハン・ソヒ

検察は、ハン・ソヒがヤン・ヒョンソク元代表に脅迫されたと主張した8月23日の行動についても訪ねた。

ハン・ソヒは同日の行動について、8時40分頃にYGエンタの社屋に到着したと主張した。しかし、客観的な証拠によって、ハン・ソヒは8時まで狎鴎亭(アプクジョン)にいたことがわかっている。

ハン・ソヒの主張によれば、8時に狎鴎亭から自宅に向かい、合井(ハプチョン)にあるYGエンタの社屋までに約40分で到着しなければならなかった。ハン・ソヒは「8時40分と言っていたのも推論だ。10時ではないし、9時までには必ず到着していた。漢江(ハンガン)を渡るときも暗くなかった」と答えた。検察は、ハン・ソヒの記憶に誤りがあるのではないかと尋ねた。

また、検察はハン・ソヒが脅迫を受けた当日、YGエンタ社屋のトイレで撮影した写真についても尋問した。検察は区役所から受け取った図面上で、ハン・ソヒが写真を撮ったと主張したトイレがないことも確認した。

ハン・ソヒはヤン・ヒョンソク元代表の反対尋問でも、間がいくつもあり、広いトイレで当時あった写真を撮っていたと繰り返し主張した。

ヤン・ヒョンソク元代表側は、ハン・ソヒに金品を要求する目的で、事実と異なる公益申告をしたのかと最後に尋ねた。これに対し、ハン・ソヒは「違う」ときっぱり述べた。

裁判所は、ハン・ソヒが「君一人を殺すのは仕事でもない」と脅迫された内容が、公益申告書とこの事実を報道した記事にもなく、検察の捜査過程でも出てこなかったことを根拠に、脅迫内容が警察の捜査が始まって、捜査官から聞かれたときに初めて伝えた内容であると疑った。

これに対しハン・ソヒは、「メディアとB弁護士が接見に来て、2017年から3年間、私と対話した内容を録音し、この録音内容を裁判に提出すると話した。公益申告書と記事にその内容が抜けたのは、名誉棄損などの敏感な問題があったと思うからだ」と説明した。

裁判所は、「2019年ではなく、2017年から脅迫を受けていたと主張した陳述があれば、脅迫に対する陳述の信憑性を判断することに役立つだろう」と伝えた。

最後に、ハン・ソヒは自身が“被害者”であることを強く主張した。

ハン・ソヒは最後の発言で、「私は今も肩身の狭い思いがある。ほかの罪で服役中だ。私が訴えるのではなく、明確な被害者だ。被告人(ヤン・ヒョンソク元代表)にはしっかりとした罰を受けてほしい。私が明らかにしたくなかった私の恥ずかしい部分まで公開された。私がこうして犠牲になりながら知らせた」と述べた。

裁判所は客観的証拠に基づいて事件を判断するとした。裁判所は「被害者証言の信憑性が重要だ。6年前の事件であり、公益情報提供も一つの事件だ。陳述と現象と符合しない面もある。証言の信憑性を判断するうえで客観的な証拠確保が必要だ。証拠が提出されれば、それを土台に判断する」と、今後の裁判方向を説明した。

ヤン・ヒョンソク元代表は2016年、B.Iの麻薬疑惑をもみ消すため、ハン・ソヒに陳述翻意を強要した疑惑で現在裁判を受けている。

ハン・ソヒは2020年7月、尿検査でメタンフェタミン(ピロホン)および向精神性医薬品陽性反応が出て、保護観察所に拘禁された後、起訴された。当時、ハン・ソヒはすでに麻薬類管理に関する法律違反の疑いで懲役3年、執行猶予4年を2017年に宣告され、執行猶予期間中だった。

ハン・ソヒは1審で有罪が認められ、昨年に懲役1年6カ月を宣告され法廷拘束されていた。ハン・ソヒはこれを不服とし、控訴審と上告審で裁判を続けていたが、結局すべて棄却され、実刑が確定した。

(記事提供=OSEN)