「直線長い=大回り」ではない点に馬券のヒントが隠されている

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◆実は“大回り”で決め手が問われる札幌競馬場

 夏競馬攻略シリーズの第3弾。いよいよ最終章です。今回は札幌・新潟競馬場のコース解説をお届けします。前回お届けした小倉競馬場を含めて、残りの夏競馬はこの3場で開催されます。

 直線の長さがAコース使用時で266.1m。これは函館競馬場に次ぐJRAで2番目の短さです。そのため、イメージ的に「小回りコース」と捉えられがちですが、コースの全長のなかでコーナー部分の占める割合が多く、コーナー半径は非常に緩やかなコースとなっています。円形に近い造りとなっており、コーナー部分に着目すると実は「大回りコース」と言うべきなのです。

 そのため、札幌競馬場で行われるビッグレースの札幌記念では、2021年ソダシや2020年ノームコア、2018年サングレーザーなど東京競馬場や阪神競馬場外回りといった、コーナー半径の緩やかな「大回りコース」で好走している馬が結果を残しています。見た目のイメージと異なり、決め手の有無が攻略のポイントと言えるでしょう。前が圧倒的に有利な函館競馬場との適性の違いは、馬券に活かしやすいです。

 以上の特徴を踏まえて、各コースの傾向を解説していきます。

◆札幌芝の中距離は“外枠不利”ではない

・芝1200m
枠→1〜5枠
脚質→逃げ・先行

 直線が短くコーナー半径が緩やかな札幌競馬場。直線が短く、短距離戦なのでやや決め手が問われる要素は劣るものの、逃げ一辺倒ではないという点は意識しておきたいポイントです。

・芝1500m
枠→1〜6枠
脚質→先行・差し

 1500mは札幌競馬場のみで行われる距離設定。マイルに近く決め手が重要になるコースと言えます。先行、もしくはある程度ポジション取れる差し馬が優勢です。

・芝1800m
枠→4〜8枠
脚質→先行・差し

 コーナー半径の緩やかな札幌競馬場はそもそも外枠が大きな不利にはなりませんが、1800mに関してはやや外目が優勢。緩やかなコーナーを利用して、外目から追い上げられる決め手を有した馬が狙いとなります。

・芝2000m
枠→1〜7枠
脚質→先行・差し

 基本は1800mと同様に決め手が重要な中距離戦。狙い方は同じスタンスで問題ありませんが、1800mと異なり枠順の有利不利はそこまでありません。

・芝2600m
枠→6〜8枠
脚質→先行・差し

 長距離戦で道中のポジションも変わるため、この条件なら外枠の不利はありません。むしろ成績的には6〜8枠の方が好成績で、動きやすい外目を追走している馬の方が狙いやすいでしょう。

・ダート1000m
枠→1〜5枠
脚質→逃げ・先行

 直線が短く大回りのコーナー。さらにダートの短距離戦という事で内、前が圧倒的に有利なコースです。特に1枠の成績が良く、距離ロスが大きくなる外目はこの条件では軽視したいところ。

・ダート1700m
枠→2〜5枠
脚質→逃げ・先行

 ダート戦は基本的に前が有利で、直線が短い当コースも前にいる馬の方が有利。ただし、脚質的には逃げ馬と差し馬はほぼイーブンで、差し馬もポジションを押し上げられるなら届きます。

◆直線は長いが、コーナーはキツい新潟競馬場

 内回り、外回りに加えて直線コースも行われる新潟競馬場。特に外回りは658.7mとJRA最長の直線を有しています。内回りも358.7mと標準程度の長さで、「大回りコース」という認識が強い競馬場でしょう。しかし、1周距離に対して直線の長さが占める割合が大きく、コーナー半径で言えばかなり小さく楕円形のような造りをしており、「小回りコース」と表現するほうが適切なのです。

 夏に行われる重賞では、2021年の関屋記念勝ち馬ロータスランドがその後の重賞で好走したレースは、阪神競馬場内回りで行われた京都牝馬ステークスと、コーナー半径が急な小回りコースの中京競馬場で行われた高松宮記念。同年の新潟記念を制したマイネルファンロンも直線の短い中山競馬場で行われたAJCCで好走しました。特に上級条件に上がるほど小回り適性が重要になる点は意識しておくべきポイントでしょう。