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2カメラ式 前後ともにフルHD録画

執筆/撮影:Hideaki Hamasaki(浜先秀彰)

カロッツェリアが展開するドライブレコーダーラインナップの最新、最上位機種に位置づけられているのが「VREC-DZ800DC」だ。

【画像】カロッツェリア「VREC-DZ800DC」 日中・夜間の映像【細部まで解説】 全16枚

本体にリアカメラユニットを組み合わせたオーソドックスな2ピース構成で、現在もっとも売れ筋となっているスタイル。


カロッツェリアVREC-DZ800DC(実勢価格:3万4000円)の本体。右側面にフロントカメラ、背面に2インチ・ディスプレイや大型の操作キーを装備。    浜先秀彰

個性的かつスタイリッシュな本体はフロントガラスに直付けするスリムボディで、見た目がスッキリとしているだけでなく視界を妨げたり目ざわりになる心配が少ない。

ケーブル接続部をL字形状としている点もスマートだ。できるかぎり後付け感がないようにドライブレコーダーを取付けたいというニーズにぴったり。

右側面にはフロントカメラ、背面には2インチ・ディスプレイ、大型操作キーを装備。前面はマットブラック、側面と背面はピアノブラックに仕上げられており上質感にあふれている。

本体内にはWi-Fiモジュールを内蔵し、手元のスマホ(事前に無料専用アプリのインストールが必要)でコントロールが可能。手動録画や記録映像のダウンロード、各種設定操作などを快適に行える。

映像記録はフロントカメラ、リアカメラともにフルHD画質(解像度1920×1080)で、高感度センサーSTARVISを採用したナイトサイト、明暗差を自動補正して白飛びや黒つぶれをなくすWDRなども搭載している。

急接近するクルマ その時どうなる?

機能面で最大の注目となるのは新開発の「後方車両接近検知機能」だ。

これは「あおり運転対策」となるもので、後方車両が車間を詰めて走行をすると自動でイベント録画(上書きされないファイルに映像を記録)を行う。しかも独自のアルゴリズムによって誤作動の少ない高精度な検知を可能としている。


試乗会では約2〜3mの車間距離で、あおり運転車が追走。この距離感で自動検知が作動した。    浜先秀彰

実際にプレス向けの試乗会で体験したが実用性能がとても高い。後方車両がルームミラーに大写しとなるような2〜3mの距離に接近するとピピッという警報音が鳴るとともにディスプレイには赤地に白文字の「後方注意!」という大きな文字が現れイベント録画が行われる。

何度か同様に走行をしたが、毎回同じようにドライバーが「恐怖」を感じる適度なタイミングで作動し、検知をしなかったり、過度に検知してしまうこともなかった。きわめて頼りになる機能といえるだろう。

また、前方の車両の急ブレーキや、強引な割込みで自車が急ブレーキをかけた場合にも「急制動度検知」機能によって自動的にイベント録画が行われる。

そして別売オプションを使用せずに「駐車監視機能」が利用できるのも嬉しいポイント。

OP不要 24h駐車監視機能

駐車監視機能は、駐車中にドア開け・接触など車体への振動を検知すると自動的に録画が開始され、次回乗車をする際には画面と音で動作したことをドライバーに知らせてくれる。

しかも24時間365日の待機が可能だ。


夜間のフロントカメラ映像。明るいうえに明暗差補正も行われる。日中のカメラ映像や、夜間の駐車場で車内を撮った映像も確認できた。    浜先秀彰

フロントカメラをクルマから降りる際に回転させて室内側に向けておけば車上荒らし対策にも効果抜群。ナイトサイト機能によって夜間や暗いガレージでも安心感に優れる。

記録映像の再生は背面の2インチ・ディスプレイだけでなく、パソコンでも行える。動画を再生するだけならば汎用動画ソフトでOKだが、Windowsであれば専用ビュワーソフト「Driving Viewer(無料)」が使用でき、前後の映像を組み合わせた形で表示するとともにGPS/Gセンサーから取得した走行データの確認が可能。

万一の際に高い証拠能力を発揮するとともに、普段の自分の運転を振り返るのにも役立つだろう。

ドライブレコーダーはマイクロSDカードへのデータ書き込みエラーで録り逃すケースも皆無ではないが、このモデルでは書き込み速度が著しく低下しているときなどに通知する「SDカードフォーマット警告機能」や使用マイクロSDカードの寿命が迫っていることを知らせる「SDカード寿命警告機能(パイオニア製マイクロSDカードに限る)」を搭載。信頼性を高める心強い機能だ。