山上容疑者は中学時代バスケ部に所属。ポジションはフォワードで、シュートがうまかったという

 安倍晋三元首相が奈良市で演説中に銃で撃たれて死亡した事件について、警察や検察は山上徹也容疑者の母への聞き取り調査をおこなっている。

 山上容疑者は、母親が「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)に多額の献金をしたことで、家庭が崩壊したと主張している。報道によると、山上容疑者の母親が旧統一教会に献金した総額は、1億円にも上るという。

 母親は1998年ごろ、同教団に入信し、翌年6月には土地や一戸建て住宅を売却。2002年に破産宣告を受けていたとも伝えられている。

 7月22日、NHKは、母親が検察に対し「今回の事件で旧統一教会を批判にさらして迷惑をかけてしまい申し訳ないという趣旨の話をしている」と報じた。立ち会った親族への取材でわかったという。

 これに先立つ14日、読売新聞は、奈良県警などの聴取に対して「息子が大変な事件を起こし、申し訳ない」と謝罪していることを報じたが、当時も教会への批判は口にしていなかった。

 今回、旧統一教会への母親の思いが報じられたわけだが、事件後も教会に変わらぬ姿勢を貫いていることに、ネット上でも衝撃が走っている。

《この供述は宗教を重んじる怖さを浮き彫りにしている。ここまでとは…》

《息子が殺人に走った一因とも言えるのに、そうさせてしまう教団には戦慄すら覚える》

 本誌は、山上容疑者に誘われて、奈良・西大寺の飲食店で食事したことがある男性に取材をしている。男性は、山上容疑者について、こう語っていた。

「これまでに3回ほど、安い居酒屋でおごってもらったことがあります。ふだん山上さんは、自分のことをほとんど話しません。

 しかしその日は、『自分の家族が統一教会に関わっていて、霊感商法トラブルでバラバラになってしまった。統一教会がなければ、今も家族といたと思う』と語りはじめたのです。

 続けて、『統一教会は、安倍と関わりが深い。だから、警察も捜査ができないんだ』と、あまり感情を出さない山上さんが、怒りにまかせたように話していました」(知人男性)

 食い違う母子の姿が、さらに浮き彫りになってしまったようだ。