アジア地域を中心に「人間の安全保障」の実現のため人権問題に取り組むNGO(非政府組織)「ヒューマンライツ・ナウ」(東京都台東区、伊藤和子事務局長)が28日に弁護士らを中心に発足し、同日夕から設立記念集会が開かれる。

 同NGOは、国際的な水準で人権を捉え、世界で人権侵害に苦しむ人々のために国境を越えて人権活動をすることを目的とする。感染症や飢餓対策などにより、人間が生活や健康、自分の尊厳に重大な脅威を感じることなく生活できる状態を指す「人間の安全保障」を実現するために、欧米の人権活動の水準に見合う国際人権基準の啓発を進め、それを実現するための活動を主にアジアで行う。

 活動内容は、◆人権侵害が起こっている地域で現地NGOなどと事実調査を行って報告し、状況改善を訴える国際支援活動◆国連人権理事会やASEAN(東南アジア諸国連合)などへの提言やロビー活動◆国際人権基準の紹介や状況改善のため、国内での政府・企業などへの働きかけ―など。

 日本ではこれまで、弁護士や市民団体などの活動が国内の人権状況改善のための取り組みを行ってきたが、世界で人権侵害に苦しむ人たちの活動は、ほとんどなされてこなかった。HRNは、欧米など諸外国で発展している人権の専門家によるプロフェッショナル集団と同様に、諸外国の人権の伸長を目指す。

 伊藤事務局長はコスタリカやアフガニスタン難民キャンプなどでの滞在経験があるほか、劣化ウラン廃絶キャンペーンなどに取り組んできた弁護士。発起人には国際的な活動を経験している弁護士や大学教授などが名を連ねている。【了】