「残念ダービー」といった俗称でも知られる3歳馬限定の重賞、GIIIラジオNIKKEI賞(福島・芝1800m)が7月3日に行なわれる。

 夏場のハンデ重賞ということもあって、とにかく波乱の多い一戦だ。過去10年の結果を振り返ってみても、3連単はすべて万馬券。しかも、10万円超えの高配当となった年が6回もある。なかでも、2013年には8番人気のケイアイチョウサンが金星を挙げ、2着に14番人気のカシノピカチュウ、3着に5番人気のアドマイヤドバイが入って、91万7500円という高額配当を記録した。

 さらに、ここ3年は1、2番人気がいずれも馬券圏外に沈んでいる。となれば、今年も穴狙いに徹するべきだろう。そこで、馬連万馬券となったGIIIユニコーンSでも1、2着馬を導き出した直近10年の結果を参考とした"過去データ"から、今回のレースで激走を果たしそうな伏兵馬をあぶり出してみたい。

 まず狙いたいのは、「前走でGIを惨敗した馬」である。過去、こうしたタイプの馬が何度となく馬券に絡んでいるからだ。

 例えば、先述したカシノピカチュウ(前走=NHKマイルC9着)、2014年に7番人気で3着と善戦したウインフェニックス(前走=NHKマイルC11着)、2016年に9番人気で2着と奮闘したダイワドレッサー(前走=オークス8着)、同年に5番人気で3着となったアーバンキッド(前走=NHKマイルC16着)、2019年に9番人気で2着と好走したマイネルサーパス(前走=ダービー11着)、2021年に11番人気で2着に突っ込んできたワールドリバイバル(前走=皐月賞12着)らがそうだ。

 ということで、こうしたパターンの馬は外せない。しかし今年は、該当馬が何頭かいるうえ、いずれも上位人気になりそうな馬ばかり。そうなると、穴馬を推奨するここではオススメしづらいが、比較的人気薄になりそうな馬が1頭いる。

 クロスマジェスティ(牝3歳)だ。


ラジオNIKKEI賞での一発が期待されるクロスマジェスティ

 同馬は、前走のGI桜花賞(4月10日/阪神・芝1600m)で13着と大敗するも、その前には未勝利戦(12月28日/中山・芝1600m)、リステッド競走のアネモネS(3月13日/中山・芝1600m)と連勝した実力馬。スムーズに先手を奪える起用なタイプで、小回りコースも合いそう。GIIIクラスのレースであれば、上位争いを演じてもおかしくない。

 次に注目したいのは、「人気薄の逃げ馬」である。こういった馬も過去にしばしば波乱を起こしている。

 いい例となるのは、2015年に12番人気で3着に入ったマルターズアポジー、2017年に8番人気で2着となったウインガナドル、2018年に9番人気で3着と健闘したキボウノダイチ、2020年に8番人気で勝利を飾ったバビット、2021年に7番人気で3着に入線したノースブリッジらである。

 そこで、今回も逃げ馬は要注意となるが、今年は何が何でもハナをきりたい、という存在が見当たらない。ただ、オープンクラスの前走で見事な逃げきり勝ちを収めた馬がいる。

 フェーングロッテン(牡3歳)である。同馬は、前走のリステッド競走・白百合S(5月29日/中京・芝2000m)で外枠発走から果敢に先手を奪うと、最後の直線でもしぶとく粘って快勝した。

 にもかかわらず、ここでは「GI惨敗組」に人気が集中して伏兵の域を出ない。そうした評価のなか、再び逃げを打つことができれば、過去例に挙げた馬たちが見せたような大駆けがあっても不思議ではない。

 最後にピックアップしたいのは、戸崎圭太騎手が騎乗する馬。というのも、戸崎騎手は過去10年で4度馬券に絡んでいて、2勝、3着2回と好成績を残しているからだ。そのうち、2018年には9番人気のキボウノダイチ、2020年には5番人気のディープキングで3着に入るなど、人気薄馬での好走もあって相性のいいレースと言える。

 ならば、今年も戸崎騎手の騎乗馬を狙わない手はない。ベジャール(牡3歳)である。

 前走のGIII毎日杯(3月26日/阪神・芝1800m)で2着と奮闘した同馬。地力があるのは間違いなく、戸崎騎手とのコンビで勝ち負けを演じる可能性は一層高まる。もしかすると人気になるかもしれないが、押さえておいても損はないだろう。

 早々に梅雨明けした日本列島は、はや夏真っ盛り。競馬界も"荒れる"夏競馬へと本格的に突入し、激アツ馬券が大いに期待できる。その夢をここに挙げた面々に託してみてはどうだろうか。