2023年NHK大河ドラマ『どうする家康』取材会が1日に行われ、徳川家康役の松本潤、酒井忠次役の大森南朋、本多忠勝役の山田裕貴、石川数正役の松重豊、制作統括の磯智明が出席した。


本作は、誰もが知る歴史上の人物である徳川家康の孤独だった幼少期から、乱世に飛び込み天下統一を果たした波乱に満ちた生涯を、これまでとは違う視点で描いた大河ドラマ。家康役を松本潤、脚本をヒットメーカーである古沢良太が務め、新たな家康像に迫る。





この日の取材会は、物語の主要な舞台となる名古屋で行われた。劇中の衣装で登場した松本は「大河ドラマは初めてで、家康公を演じることも初めて。最初は右も左も分からないなか、不安もあったのですが、いざ撮影が始まると、非常に有意義で刺激的、毎日楽しくて笑いが絶えない現場です」と充実感をにじませる。


2017年に放送された大河ドラマ『おんな城主 直虎』に出演経験がある山田は「『直虎』のときは少しの出演で、こうやって最初から登場させてもらうのは初めて。しかも自分にとって大切なアクションシーンから撮影スタートだったので、大丈夫かなと思いました」と率直な胸の内を明かすも「僕が演じる本多忠勝が家康の家臣団のなかでも最強。13歳から物語スタートするので、彼の成長していく姿をしっかりと見せられれば、俳優としても成長できるのかなと思っています」と期待を口にしていた。


本作で最初に描かれる家康は、まだ何者にもなっていない人物。制作統括の磯は「殺陣のシーンでも頼りなさをうまく表現している」と松本の芝居を絶賛していたが、松本は「脚本家の古沢さんが“か弱いプリンス”と話されていましたが、そこからどう成長していくかが物語の見どころ。アクションシーンもわざと弱く演じているのではなく、戦い方を知らないとか、やろうとしているけれどうまくいかない……という抜け感を意識してやっています」と役へのアプローチ方法を明かしていた。


家康と言えば、織田信長との関係性は切っても切り離せない。演じるのは同じ事務所の岡田准一だ。松本は、すでに一緒の撮影シーンがあったことを明かすと「『軍師官兵衛』で大河ドラマを経験されているので、スタッフの方とどうコミュニケーションをとったらいいのかや、こう動くと信長と家康の関係性がこう見えるのではとアイデアを出してくださるなど、とても全体が見えている」と称賛。


対峙するシーンでも「圧倒的な力を持った信長と、何も持っていないひよっこの家康という対比をつけるためなのか、テストでまったくやらなかったことを本番で仕掛けられて翻弄されています」というエピソードを披露すると「全幅の信頼を置いて楽しくやらせてもらっています」と語っていた。