ゲーミングモニター『INZONE M9』(左)とゲーミングヘッドセット『INZONE H9』『INZONE H7』『INZONE H3』(画像: ソニーの発表資料より)

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 6月29日、ソニーグループ傘下のソニーは、「INZONE(インゾーン)」というブランドを立ち上げて、2種類のゲーミングモニターと、3種類のヘッドセットを販売することを発表した。

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 ソニーによると、国内にはモバイルゲーマーが2,700万人、PS5などの専用機ゲーマーが1,500万人であるのに対して、PC(パソコン)ゲーマーは500万人となっている。ゲーマーの数から言うと劣勢に見えるPCゲーマーだが、最近脚光を浴びているのが「eスポーツ」と呼ばれるPCゲームだ。

 2021年、世界のeスポーツ観戦者数は4億6,000万人を超えたと言われ、2年後の2024年には更に1億人程の増加が見込まれており、2021年には10億ドル(約1400億円)超えだった市場規模も、2024年は16億ドルを超える市場規模が予想される有望な成長分野だ。

 ゲーミングモニターのサプライヤーとして、台湾のAOCや華碩電脳(エイスース)、韓国のサムスン電子が先行するものの、3社のシェアは10%台に止まっている状態で明確なリーダーはまだ現れていない。戦国状態だと言えるから、新規参入して先行組へ追い付くギリギリのタイミングと判断したようだ。

 伏線は5月26日にゲーム子会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が行った、エンターテインメント3事業の事業説明会で、2025年度までに新作ゲームの半分をスマホのモバイルとPC向けにすると発表されたところにあった。専用ゲーム機であるPS5の販売が好調なうちに、競合するモバイルとPC分野でも歴とした地盤を築きたいというところだろう。

 3つに大別されるゲーム分野だが、収益環境には独自の傾向が見られる。ゲーマーが最も多いモバイル部門は、課金を受け入れる層が薄く、利用者にとっては暇つぶし傾向が強いとされる。専用機部門はマシン購入時点で売上となり、その後のソフト販売の売れ行きにつながる。PCゲーム部門は、パーツを型番から選択するこだわりのゲーミングパソコンや映像の切替が俊敏で鮮明なモニター、ゲームに没入できるクリアな音を再現するヘッドセットの他にも、チェアからデスクまで様々なビジネス分野がある。

 ゲーミングモニターのうち、7月8日に発売が予定されているINZONE M9(4K 144Hz 27型)はオープン価格だが、ソニーストアでは15万4,000円(価格はいずれも税込)と告知されている。年内に発売される予定のINZONE M3(FullHD 240Hz 27型)には現在価格に関する情報はない。

 ゲーミングヘッドセットのうち、有線タイプのINZONE H3は1万2,100円、ワイヤレスタイプには2万8,600円のINZONE H7と3万6,300円のINZONE H9がある。いずれも7月8日にオープン価格で発売が予定されている(表示価格はソニーストアでの販売価格である)。

 ソニーは2025年にはホンダと共同開発した電気自動車(EV)を発売する計画で、実際の被写体とバーチャルな背景を組み合わせて映像化する「バーチャルプロダクション」の専用スタジオ新設でも話題を呼んでいる。時代と共に成長してきたソニーらしい存在感の示し方だ。