増水したソウル・炭川=30日、ソウル(聯合ニュース)

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【全国総合聯合ニュース】朝鮮半島中部を中心に3日間大雨が降り続き、韓国で3人が死亡し、建物や道路、農地などの被害も相次いだ。全域に出されていた豪雨特報は1日未明に解除された。

 大雨は6月28日から降り続き、7月1日午前0時までの24時間降水量は京畿道の水原で285ミリ、楊州で283.5ミリ、ソウルの道峰で238ミリ、江東で224.5ミリなどを観測した。

 雨が小康状態になったことから行政安全部は1日午前3時に中央災難(災害)安全対策本部の稼働体制を解除し、風水害危機警報をそれまでの「警戒」から「関心」に引き下げた。

 安全対策本部と各自治体によると、これまでに3人の死亡が確認されている。6月30日に忠清南道公州市の住宅で90代の高齢者が崩れた屋根の下敷きになり、京畿道竜仁市のマンション建設現場では作業員が大雨でたまった水にはまり、それぞれ死亡した。7月1日早朝には京畿道加平郡内の河川で80代の高齢者が急流に飲まれて死亡した。

 建物と車両の浸水被害が195件、住宅の屋根と塀の崩壊が9件報告された。農地の冠水は2916.5ヘクタールに及ぶ。道路の冠水が161件、倒木が67件、土砂流出が35件、橋の流出や堤防決壊が3件、地盤沈下が1件となっている。

 京畿道で4世帯8人が被災した。同道の3市・郡で一時避難していた10世帯24人は帰宅した。

 一部の道路や橋、河川沿いの駐車場や散策路などは現在も通行が規制されている。

 気象庁によると、1日午後遅くに京畿道、江原道、忠清南道、忠清北道の一部の地域で雨が降ると予想される。これまでの雨で地盤が緩んでいるところがあるとして注意を呼び掛けている。