後輩の旗手(左)について語ったのがレジェンドOBのペトロフ(右)だ。(C)Getty Images

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 サッカーは世界の共通語とも言われる。だが、言葉も文化も異なる国でプレーするのは、決して簡単なことではない。

 セルティックOBのスティリアン・ペトロフが、1月に加入した旗手怜央の苦労を思いやった。自身の経験に基づき、スコットランド・サッカー界に馴染むには時間がかかるものだと話している。

 移籍直後に大活躍し、高く評価された旗手だが、疲労の影響もあり、その後は調子を落とした。英紙『THE SCOTTISH Sun』によると、ペトロフは「最初はすべてが大変なんだ。家族や友人から遠く離れ、言葉の障壁もある」と述べた。

「大きなことなんだ。通訳がいると言われるが、ずっとハタテの助けになるとは限らない。プレーをする環境にいれば、ほかの選手たちは自分が話すのを聞きたいと思うものだ。言葉を話せなくても、その努力を見せてほしいと望むんだよ。だから、彼は言葉を理解しようと努めなければならない。だがそれは、難しいことなんだ。時間がかかる」
 
 また、中村俊輔とも共闘したレジェンドは「彼自身も昨シーズンから学んでいるだろう。スコットランドのサッカー、フィジカルさ、技術的側面、選手たちを理解しているはずだよ」と続けている。

「私はこの国に来たとき、スコットランドのサッカーについてたくさん学ばなければならなかった。時間がかかるんだ。彼は本当に良いスタートを切ったが、その後調子を落とした。彼のプレーからして、普通のことだ。ハタテはとてもインテンシティのあるプレーをする。もっとフィットし、強くなり、スタミナをつけなければいけない。ただ、彼はそれをやってみせるだろう」

 確かなのは、旗手に小さくない期待を寄せているということだ。元ブルガリア代表MFは「プロセス、監督を信頼してほしい。そうすれば、プレッシャーから解き放たれる」と話した。

「いつも得点を求められると考えているだろうが、その必要はない。自分のサッカーを楽しみ、スコットランドで求められることを理解していれば大丈夫だ。私はハタテという選手が大好きなんだよ。だが、時間をかけなければいけない」

 プレシーズンからチームとの連係を深めていき、欧州シーズンを戦い抜く準備ができる新シーズンは、旗手にとってまた新たな挑戦となる。ペトロフが期待するような活躍を見せてくれるのを願うばかりだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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