左は「イルミグラム」に光を当てる前の見え方で、右が光を当てている状態
© TOPPAN INC.凸版印刷株式会社は、新たに開発した「イルミグラム」の提供を開始した。スマートフォンのライトのような強い光を当てると、奥行きのある立体的な画像が現れるホログラム。これを活用することで、誰でも簡易かつ明確な真贋判定が可能となる。偽造や模造品をはじめとした知的財産侵害物品の流通が拡大を続ける現代において、偽造が難しいホログラムは、“本物の目印”として多くの製品に活用されている。しかし、ホログラムを活用した目視での真贋判定は、判別者によって判定基準が曖昧になってしまう場合があることが難点。ホログラムの見方を周知する必要があった。また、専用のフィルターやアプリを利用する方法もあるが、事前準備が必要であるという課題がある。この問題を解決するために新たに開発された「イルミグラム」では、点光源が当たった時のみ立体的な画像を確認できる効果が実現された。スマートフォンのライトでも画像を浮かび上がらせることができるため、簡単に実行可能な真贋判定のために役立てることが可能。現れた立体的な画像は、光源を動かすとその動きを追従する形で動く。また、「イルミグラム」は、文字や画像をはっきりと視認できる一般的なホログラムとの組み合わせにも対応。デザイン性の高さと真贋判定の容易さを両立できる。価格は1枚5円〜(100万枚製造時)で、サイズやデザインやほかの技術との組み合わせなどによって変動。なお、凸版印刷株式会社では、今後もホログラムをはじめとしたさまざまなセキュアソリューションをグローバル市場に展開し、2030年までに関連受注を含めて10億円の売り上げを目指している。
凸版印刷株式会社
URL:https://www.toppan.co.jp/
2022/06/30