『灼熱の魂』を再び劇場で
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 『DUNE/デューン 砂の惑星』(2020)、『ブレードランナー 2049』(2017)などのドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が、2010年に発表した映画『灼熱の魂』が、デジタルリマスター版として8月12日に公開されることが決定した。

 本作は、レバノン出身の劇作家ワジ・ムアワッドによる戯曲を原作に、中東からカナダに移り住んだある女性の壮絶な人生を描く人間ドラマ。カナダで暮らす双子の姉弟が、存在すら知らなかった父親と兄に宛てた、母ナワルの遺言に導かれて訪れた彼女の祖国で、その数奇な人生と家族の宿命を探り当てていく。

 第83回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされ、カナダ版アカデミー賞に相当するジニー賞では作品賞、監督賞、主演女優賞など8部門で受賞。民族や宗教間の紛争、社会と人間の不寛容がもたらす血塗られた歴史を背景に、理不尽な暴力の渦中にのみ込まれていった女性の魂の旅は海外でも高く評価され、『ボーダーライン』(2015)、『メッセージ』(2017)など、現在まで話題作を連発するヴィルヌーヴ監督の出世作となった。日本でも2011年に公開されている。

 デジタルリマスター版の公開に合わせて制作されたビジュアルは、母ナワルの生き様に焦点を当てた当時のデザインを一新。ナワルが遭遇した悲劇の場面を捉え、本作が持つセンセーショナルな一面が押し出されている。(編集部・入倉功一)

映画『灼熱の魂』デジタルリマスター版は8月12日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国順次公開