夫は大企業勤務で子どもにも恵まれたけど…転勤族妻が啞然とした夫の提案【前編】

写真拡大 (全3枚)

夫が子育てにまったく協力してくれない場合、妻が過酷なワンオペ育児に追い込まれることもあるようです。今回は、そんな夫と結婚し、出産後に壮絶な体験をした女性のエピソードを、メンタル心理カウンセラーの並木まきがご紹介します。

転勤族の夫は育児にまったく関与せず…

純菜さん(仮名)は、大企業に勤める転勤族の夫と結婚後、第一子に恵まれました。しかし、夫は仕事が忙しいことを理由に、まったく育児に関わろうとせず、家事までもすべて妻任せ。妻が体調を崩して育児も家事もままならない状況のときですら、「俺は仕事が忙しいから」と知らん顔を続けたそうです。

「夫は私が体調不良で寝込んでいるときでさえ育児をしてくれなくて、私は完全なるワンオペ育児状態でした。

私が高熱を出していても生理中でお腹が痛くても、どんなときも夫は知らん顔で、『君が子どもの母親なんだから、君が面倒を見て当然でしょう』と私に育児をすべて押しつけていました。

それでいて家事もまったくしてくれないので、本当に夫がするのは文字通り仕事だけ。そのうえ、“仕事”を言い訳に結構な頻度で飲み会やゴルフにも行っていて、休日でも家にいないような夫でした」

夫が転勤族だったため純菜さんは数年に一度、夫の転勤によって全国を転々とする生活を送っていたそう。もともと明るく誰とでもわけ隔てなく関わることができる性格の純菜さんではありましたが、転勤先のどの土地も地元から離れていたことから、実家や友だちにもなかなか頼ることができず、だんだんと鬱気味になってしまったと言います。

育児をしない夫が「二人目が欲しい」と強引に夜の生活を求めるように…

夫が家庭のことに非協力的すぎて、鬱っぽくなっていた純菜さん。そんな彼女に対し、あるときに夫はいきなり「二人目が欲しい」と言ってきたのだそう。そしてそのときから、夫は毎晩のように純菜さんに夜の生活を求めるようになったと言います。

「こっちは鬱みたいになっていて毎日イライラ。とてもそんな気持ちにはなれないのに、夫はとにかく強引でしたね。

本当は夫とそういう行為をするのは嫌だったけれど、子どもには兄弟がいたほうがいいのかなという気もしたので、拒絶せずに夫を受け入れることにしたんです」

そして純菜さんは、夫の望み通り二人目を妊娠。そのときに純菜さんは「二人目ができたら、あんな夫でも少しは育児をするようになるかもしれない」と少し期待したそうです。

子どもを欲しがるのに育児に協力してくれない夫に悩まされる妻は、まだまだ少なくないのかもしれません。ワンオペ育児に追い込まれた妻は育児に家事に、場合によっては仕事に介護にとすべてを一人でまかなうことになるので、そのストレスは計り知れません。実家や友人が手伝ってくれたとしても、本来は父親である夫が妻と一緒に家事や育児に取り組むべきでしょう。

©staticnak1983/Witthaya Prasongsin/gettyimages

※ 2022年6月25日作成

文・並木まき