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埼玉西武ライオンズが申し訳ございませんでしたぁ!

「謎はすべて解けた!」…僕のなかの名探偵たちが一斉に声を挙げています。何に対してかと言うと、2022年の日本プロ野球においてやたらと完全試合やノーヒットノーランが達成される異様な投高打低現象についてです。

4月10日のロッテ佐々木朗希さんの完全試合達成、5月11日のソフトバンク東浜巨さんのノーヒットノーラン達成、6月7日のDeNA今永昇太さんのノーヒットノーラン達成、そして6月18日のオリックス山本由伸さんのノーヒットノーラン達成と、今季すでに4度目の達成。ツキイチペースでのノーノー達成には、今年に入って映画を見た本数よりもノーヒットノーランを見た回数のほうが多いなと思うほど。ムービーよりもノーノーを見る年です。

しかも、達成されたもの以外にも佐々木朗希さんによる8回完全(降板)や、大野雄大さんによる9回完全(延長未遂)があり、ほぼノーノーと言える試合を隔週ペースくらいで見せられています。だんだんノーノーというもののありがたみすら薄れてきて、「あー、はいはいノーノーね」「完全試合になりそうなときだけ呼んで」「四球出したかー、解散!」くらいの慣れが出てきました。史上稀に見る異様なシーズンです。

↓山本さんが勝手に出した四球がなければ完全試合でした!

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しかし、何故こんなに今年はノーノーが多いのかという点はいまひとつ腑に落ちません。過去に異様な投高打低シーズンであったことが知られるのは、反発係数がやたらと低い「違反球」を使用していた2011-2012年シーズンが挙げられますが、もっとも投高打低が顕著であった2012年でもノーノー達成は3回です。同年には杉内俊哉さんや三浦大輔さんのノーノー未遂がありましたが、それを加えても2022年のペースには及びません。

さらに謎深いのが、あの「違反球」より今年のボールが飛ばないというわけではないことです。2012年シーズンは全864試合にて881本塁打を記録しましたが、2022年はここまで388試合消化で532本塁打が出ています。これは864試合分(※今季は858試合だが)に換算すると1185本塁打のペース。2021年よりはペースが落ちているものの、「あの2012年ほどではない」のです。

一方でノーノーに直結する安打数については、2012年シーズンは全864試合で13997安打が記録されたのに対して、2022年シーズンはここまで6028安打で864試合分に換算すると13423安打ペースとなり、「違反球よりも安打が出ていない」ようなのです。これは近年の大きな傾向でもあり、昨年2021年シーズンも総安打数13809安打と違反球以下の状態でした。「ボールが極端に飛ばないわけではないが、安打は出にくくなっている」というのが最近の傾向。単純に「ボールが悪!」「まーた加藤良三製だな?」「もうコルクバット使うしかない!」という話ではなさそうです。

↓なお、西武の山川穂高さんは「ボールは飛ばないです。間違いない」と断言しています!

打った感覚は変わらないが、打球速度ほどには飛ばないという見立て!

20本塁打打っているからこそクチに出せる貴重な証言です!

「飛ばない」も一因としてはある、くらいにとらえたいと思います!

ボールに関する最近流行の説としては、ボールの包装が今季から変わったせいだというものがあります。統一球を手掛けるミズノ社が、今季からボールを湿気と光から守る新包装を採用しており、これによってボールがしっとりしたり、ふっくらしたり、ホクホクしたりしているのではないかとする説です。

従来はボールをアルミ箔でくるみ、さらに袋詰めにしていたものを、新素材による袋詰めのみにしたという今季の変更。もしかしたら「アルミで包まないぶん縫い目が潰れずに高いままになる」とかの可能性もあるのでしょうか。それでノーノーが連発するほど違いがあるとも思えませんが、何か影響があったりするのでしょうか…?

↓資材そのものではなく、人間側の変化が影響を与えているとか…?

従来は「直前にアルミ剥きなんかやってられない」ので、あらかじめ剥いて放置しておいたけれど、今は袋から出すだけなので当日やってるとか?

その差でしっとりしたりふっくらしたりしてるとか?

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おそらくは単純で決定的な理由があるわけではなく、いくつもの要因が複合的に絡み合った結果がノーノー頻発なのでしょう。ボールがやや飛ばないこと。投手の技量の進歩が著しいこと。守備位置の変更などで安打を減らす戦術が浸透してきたこと。あるいはストライクゾーンが気持ち広くなったとか、コロナ禍における練習では打撃練習のほうがやりづらかったなんて背景事情もあるかもしれません。

そうした複合的要因のひとつとしての「ヘボがいた」という可能性、これは大いに検証されるべきでしょう。たとえばボールや環境が何ひとつ変わっていなかったとしても、幼稚園野球団が混じっていたら、そのチームとの対戦はほとんど全試合がノーヒットノーランになってしまうでしょう。そのように「プロレベルではないほどの貧打球団」が混じっていることで、結果的に「ノーノーが多くなっている」のではないか、僕のなかの名探偵たちはそう考えたわけです。そして指差すわけです。「連続ノーノー事件の真犯人はあなただ!」と、我が埼玉西武ライオンズに向かって…!

↓あれ、このチームつい1ヶ月前にもノーノー喰らってるぞ?

↓1シーズンに二度ノーノーを喰らうのは51年ぶりの快挙とのことです!

なお、51年前の1971年に「シーズン二度ノーノー」を喰らったのは西鉄ライオンズでした!

ノーノーノーノー球団ライオンズ!



たとえば、ミステリーで2人の人間が死んだとします。警察はそれを連続殺人事件と思い込んだとします。しかし、実は2人のうちひとりは殺人事件ではなく勝手にコケて死んだだけだったとしたら。あたかも連続殺人事件のように思わせられた読者は、すっかりダマされてしまいますよね。「え、そいつ、何の事件性もなく勝手にコケて死んだだけなの?」と。名探偵が「2人目の被害者は勝手にコケて死んだだけ」「誰にも動機はないしトリックなどそもそもない」「鍵を閉めて寝るときに勝手にコケて死んだんだ!」ってドヤり始めたら、ふざけんなってコナンを壁に投げつけますよね。

それが起きているのが2022年日本プロ野球なのではないかと思うのです。本来であれば2022年シーズンは、佐々木朗希さんの圧巻の完全試合が燦然と輝きつつ、追加でひとつふたつノーノーがどこかであって「やや投高打低だったね」くらいで終わるはずだったのではないでしょうか。しかし、そこにまったく打ちやがらないチームが「プロです」という顔で割り込んできたことで「異様な投高打低シーズン」のように偽装し、連続ノーノー事件としてミステリーを生んでいるのではないでしょうか。

実際、今季の打線など見ておりますと「山川穂高さんが打たない日は毎日ノーノーピンチ」くらい計算が立たない打線になっているとは思います。規定打席到達で2割5分を超えているのがたったのふたり。2割5分は「4打数でヒット1本」ということですから、そりゃ「3打数ノーヒット」で終わることはあるでしょう。怪我や年齢などの要因もあって、「いい打者を上から順に並べる」打線は組めておらず、1割台から2割2分くらいの成長途上(※優しい言い方)の選手を並べている状態です。そのくせ全員「クリーンに打ったる」という気持ちがあるようで、粘ったり嫌がらせをしたりすることもなくキレイに勝負してキレイに打ち取られている始末。

ノーノー回避(という意識自体もなさそうに見えるが)に励むときも、「ヒットを打って回避」することしか考えておらず「ノーヒットでも1点取ればノーノーじゃないんだろ?」なんて考えはまったくなさそうに見えます。東浜さんにノーノーを喰らったときが97球、山本さんにノーノーを喰らったときが102球。完全試合の佐々木さんでも105球、今永さんのノーノーが117球、大野さんの9回完全が9回終了時点で108球ですから、誰よりも無抵抗にノーノーを喰らっているのが埼玉西武LIONONONONOSなのです。

いい投手のいい投球と、西武がヘボい日が頻繁に重なったこと。

佐々木朗希さんというエクストラの存在がいたこと。

プラスとマイナス両面での追加的な出来事によって、「何かやたらとノーノーが多いなぁ」と、さも連続殺人事件のような一連の出来事に見えてしまった。それが今季の連続ノーノー事件の真相であろうと僕は睨んでいます。「異様な投高打低」ではなく、「佐々木すげぇ」「やや投高打低だな」「西武ヘボッ」と3つに分解して考えていただければ、謎は解けるのではないでしょうか。

このあとも「西武VS佐々木」「西武VS山岡」「西武VS加藤」「西武VS石川」「西武VS千賀」あたりにどうぞご期待いただければと思います。完投タイプの投手が希少になっておりますので、そうそう簡単にノーノーはやらせてもらえないと思いますが、限りなく淡泊に、あっさりと攻撃を切り上げていけば、相手方も行き掛り上9回まで投げてくれたりするのかなと思います。初球攻撃、全球強振、ロックオンなし、これでいってもらいたいなと思います!
なお、同一シーズンに三度ノーノーを喰らえばプロ野球史上初の快挙です!