チケットを持たないリバプールファンが大挙し、スタジアムの外は大混乱に。(C)Getty Images

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 世界最高レベルの頂上決戦の裏で、信じられないような事態が起きていた。 現地時間5月28日、パリ近郊サンドニのスタッド・ド・フランスでチャンピオンズ・リーグ(CL)の決勝が開催され、レアル・マドリーがリバプールに1―0と勝利。4シーズンぶり14度目の戴冠を果たした。 ビッグイヤーを懸けたこの大一番は、キックオフが35分遅れるという異例の事態となった。リバプールのファンの入場が遅れたからだ。現地の報道では、それでもキックオフに間に合わなかったサポーターがかなりいたという。 なぜそのような事態となったのか。欧州サッカー連盟(UEFA)は次のような声明を発表している。「試合前に、リバプール側の回転式入場口が、偽のチケットを購入した何千人ものファンによって遮断され、機能しなくなった。入ろうとするファンが殺到したため、正規のチケットを持っているファンができるだけアクセスできるように、キックオフが35分遅れた」「キックオフ後もスタジアムの外の数が増え続けたため、警察が催涙ガスで分散させ、スタジアムから追い出した。UEFAはこれらの出来事の影響を受けた人々に同情しており、フランスの警察と当局、フランス・サッカー連盟と共にこれらの問題をさらに緊急に検討する」【動画】バルベルデの絶妙クロスを流し込む!ヴィニシウスが決めた値千金の決勝弾!

 アルゼンチン・メディア『Bolavip Argentina』は入場口前でファンがぎゅうぎゅうになる様子や、柵を飛び越えて入場する観客の様子を公式ツイッターに投稿。そのカオスぶりに「信じられない」と綴っている。 名古屋グランパスでもプレーした元イングランド代表FWガリー・リネカーは、ファンの列に巻き込まれ、現地の状況を「会場にたどり着くのは不可能だと思う。これは非常に危険だ。絶対的な大惨事だ」とツイート。「こんな整備されていない大会があるのか。めちゃくちゃで危険だ」とUEFAを非難し、「ファンの到着が遅れたため」という発表を「でたらめだ」と糾弾した。 また、スコットランドを拠点とする英国紙『Daily Record』は、「私たちは柱から柱へと押しやられている。82歳の義理の父がここにいます。これはただの狂気だ」というファンの声を紹介している。 世界最高峰のビッグマッチで、なぜこのような事態となってしまったのか……。構成●サッカーダイジェストWeb編集部