失礼対応イラっとした経験、ありますか?(画像はイメージ)

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ツイートまとめサービスTogetter(トゥギャッター)を運営しているスタッフがTwitterで注目された話題を厳選し、考察するコラムの第51回をお送りします。今回のテーマは「ビジネスシーンにおける取引先との残念なやり取り」です。

Togetter社が解説する「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」<出張版>

ビジネスシーンにおける「スカッと話」に注目

先日、とある町工場で起きた元取引先とのエピソードがTwitterで大きく拡散しました。知人の経営者から聞いた話だとしてツイートされたものです。

その工場は以前、取引先から「今後はコストの安い海外でつくる。もう高い日本製はいらない」と言われ、一方的な取引停止を経験。ピンチに陥ったものの、各所に頭を下げてなんとか経営危機を乗り切ったそうです。

ところが、約3年後に件の取引先から電話が。2022年4月に起きた上海のロックダウンの影響により海外で商品を作れなくなったので、取引を再開したいという連絡でした。その際、先方からは「困った時こそ『お互い様の気持ち』が大事でしょ」と言われたとか。

これに対して町工場の代表は、ピンチの時に「『お互い様の気持ち』で贔屓にしてくれた」別の取引先との仕事を優先したいとストレートに返し、断ったそうです。

このツイートは多くのユーザーに注目され、反響を含むTogetterのまとめは150万Viewを超える反響を呼びました。

<「もう高い日本製はいらない」と突然取引を停止された元取引先から3年ぶりに連絡がきたが、「人」を大事にする社長さんの返しがかっこいい - Togetter>

この例に限らず、「ビジネスシーンにおける取引先との残念なやり取り」に関する話題はTwitterでバズりやすい傾向にあります。過去に話題を集めたTogetterのまとめを元に、その理由を探ってみましょう。

「悪印象」はその後のビジネスに長く影を落とす

冒頭の町工場のように「取引先からひどい対応を受けたことが、その後のビジネスに影響した」という構図は鉄板です。

例えば、普段は温厚な役員が「この会社は30年前俺の名刺を破ったから(一緒に仕事を)やらない!」と怒っていた...というお話。

30年経ってもまだ怒りが収まっていなかったと考えると相当な禍根だったことがうかがえます。このツイートに対して似たようなシチュエーションに遭遇したという報告も多数あり、決して珍しくない話のようです。

<相手に後ろ足で砂を掛けるようなことをすると相手が偉くなっていつの間にか生殺与奪の権を握ってることもよくあるお話 - Togetter>

ビジネスにおいて、一度の悪印象が長く尾を引く怖さを示す教訓として、特に注目を集めやすかったのだと推測します。

「言い方で損をする」にもご用心

取引先との関係づくりにおいて、「言葉遣い」が与える印象にも注意が必要です。

Excelの解析を依頼された会社が見積もりを出したところ、価格の高さを理由に「他を当たる」と言われたものの、他社でも見積もりをした後で再度取引を持ちかけてきた相手を丁重に断ったという話もTwitterで大きく拡散しました。

ツイートを投稿したユーザーは「言い方で損をしてる」ともコメントしており、取引相手が使った「他を当たる」という言い回しが気になったことが伺えます。これに対し、「持ち帰って検討します」なら心証が良いのに......といった、先方の言葉遣いについての意見が多く寄せられていました。

<退職した社員のExcelの解析相談され見積もりを出したら「高い。他を当たる」となった企業が出戻ってきた話 - Togetter>

「こうすればよかったのかも」と、ついひとこと言いたくなるツッコミどころがあることも、取引先との対応ネタが拡散されやすい一因なのかもしれません。

フリーランスvs企業もあるある

取引先との残念なやりとりが発生するのは、BtoBの現場だけではありません。フリーランスや自営業の方が企業から残念な対応を受けたエピソードもTwitterでよくバズっています。

漫画家やイラストレーターとして活動する人が、企業側から「ギャラが必要だったんですか?それなら早く言ってもらわないと」と言われた話や、いざ仕事が始まると取引先の関係者が集まるチャットに参加させられ、意見の取りまとめなど、当初依頼された以上の業務を求められそうになった話......。枚挙に暇がありません。

<取引先から異次元の対応をされてしまった漫画家さんのお話に一同驚愕「正気か?」「それ仕事じゃない」→続報あり - Togetter>

<ita先生のマンガ「フリーランス3年目でクセのあるクライアントの案件の苦労話」に無自覚な無償奉仕の強要を思い出す人たち - Togetter>

フリーランスの人に対してお金が発生しない「業務外」のことを頼むクライアントは多いようで、同様の立場の人などから共感の声や体験談が多数寄せられていました。「フリーランス対企業」のやり取りに関するバズの共通点としては、強い立場である企業側が、フリーランス側に理不尽な要求を強いる構図があるようです。

逆にポジティブな例も

もちろん、取引先との間で起きたポジティブなお話もあります。

新入社員が博多の取引先への手土産に選んだのはなんと「東京銘菓ひよ子」。「銘菓ひよ子」は東京と福岡で展開されていますが、「東京土産」とするか「福岡土産」とするかは土地によって意見・見解が分かれがち、というのは有名な話です。

あわやトラブル勃発か、と思いきや先輩社員によるフォローもあり取引先は大ウケ。新入社員は「博多を教えてやる」と様々な博多グルメをご馳走になって帰ってきたそうです。

<【悲報】新入社員が博多の取引先への手土産に「東京銘菓ひよ子」をチョイス→戦争勃発か?と思ったら予想外の結末に - Togetter>

この話は取引先とのトラブル事例と思いきやほっこり話だった...という落差がウケたのでしょう。取引先とのやり取りネタは、シビアな面にスポットが当たりがちだからこそ、反動でポジティブな話題も注目を集めやすいようです。

Twitterで拡散されがちな「ビジネスシーンにおける取引先との残念なやり取り」に関連する話題とその反応を見ていると、主に以下の3つの要素が共通していることが分かります。

・ビジネスシーンで取引先とのやり取りに不満を抱えた経験がある人が多い
・他社(者)の事例によって自身が直面している不満が可視化され、共感を呼びやすい
・残念な取引先を両断するような爽快さがあり、シェアされやすい

対外的なやり取りが発生する仕事についている人にとっては、業種を超えて相通ずるポイントも多く含まれていることから、Twitterでバズりやすい話題の特徴である「共感」が特に色濃く出やすい領域であると言えるでしょう。

一方で、取引先との間で発生した「スカッと」する話をTwitterで発信することや、それに対して、手放しで好感を示すことに疑問を投げかける声もあり、ビジネスの体験談発信の是非については別途議論の余地がありそうです。

話題になった他社(者)の事例を辿ってみると、ビジネスにおける取引先との関係づくりのヒントを得られるかもしれません。

以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド出張版」でした。次回もお楽しみに。

(Togetter編集部)