PCを使っていると「このウィンドウを常に一番上に表示した」「PCのスリープを一時的に無効化したい」「このショートカットキーを1キーで発動するようにしたい」と願望が浮かんできます。Microsoftの公式アプリ「PowerToys」を使えばPCを使う上で「あったらな便利な機能」を大量に使用可能になるとのことなので、実際にPowerToysをインストールしてどんな機能が使えるのか確かめてみました。

Microsoft PowerToys - Microsoft Store Applications

https://apps.microsoft.com/store/detail/XP89DCGQ3K6VLD

・目次

◆01:PowerToysのインストール手順

◆02:任意のウィンドウを常に手前に表示する

◆03:PCのスリープを一時的に無効化

◆04:画面情報の色情報を一発取得

◆05:ウィンドウのレイアウトを指定して自動変形

◆06:エクスプローラーに機能を追加

◆07:右クリックメニューから画像をリサイズ

◆08:キーボードの再マッピング

◆09:どこにいったか分からないマウスポインターを強調表示

◆10:ファイル名を右クリックから一括置換

◆11:シンプルなランチャー「PowerToys Run」

◆12:使用可能なショートカットキーを一覧表示

◆13:マイクやカメラをショートカットキーでオフに

◆01:PowerToysのインストール手順

PowerToysをインストールするには、まず紹介ページにアクセスして「Get in Store app」をクリックします。



すると、インストール画面が開くので「インストール」をクリック。



インストールが始まったらしばらく待ちます。



インストールが完了したらPowerToysが自動的に起動するので、「×」ボタンを押してインストーラーを閉じます。



PowerToysに含まれる機能の詳細を確認するには「設定を開く」をクリックすればOK。



◆02:任意のウィンドウを常に手前に表示する

設定画面で詳しく知りたい機能を選択すると、機能の説明や設定項目が表示されます。例えば「常に手前に表示」は「Windowsキー」+「Ctrlキー」+「Tキー」を同時に押すことで使えます。



通常状態では、ウィンドウをクリックする度に表示順が入れ替わるため、「電卓で計算しながらウェブブラウジングする」といった際に不便に感じることがあります。



そんな時は電卓を使っている間に「Windowsキー」+「Ctrl」+「T」を押すことで、他のアプリにフォーカスを移動させても電卓を常に手前に表示させられます。



◆03:PCのスリープを一時的に無効化

PCの電力消費を削減するために一定時間経過すると自動的にPCがスリープするように設定している人も多いはず。しかし、ムービーのレンダリング待ちの際や他人にPCの画面を見せている際などPCがスリープすると困る状況は多々あります。そんな時は、PowerToysの「Awake」から「画面をオンにしたままにする」を選択することでPCのスリープを一時的に無効化できます。



◆04:画面情報の色情報を一発取得

PowerToysに含まれる「Color Picker」を用いれば、ワンクリックで画面上の色情報を取得できます。初期状態のショートカットキーは「Windowsキー」+「Shift」+「C」です。



「Windowsキー」+「Shift」+「C」を押すと、こんな感じにマウスポインターの隣にポインターが示しているピクセルの色情報が表示されるようになります。この状態でマウスをクリックすると……



こんな感じに詳しい色情報を確認できます。



◆05:ウィンドウのレイアウトを指定して自動変形

「FancyZones」を用いると、あらかじめ指定したレイアウトに合わせてウィンドウを変形させられます。レイアウトを指定するには、PowerToysの設定画面で「FancyZones」を選択してから「レイアウトエディターの起動」をクリックします。



するとレイアウトの選択画面が表示されます。今回は横方向に3分割する「グリッド」を選択しました。



この状態で各ウィンドウを移動させつつキーボードの「Shift」を押すと、以下のように設定した通りのレイアウトが表示され……



レイアウト通りにウィンドウサイズを変形させられます。



横長の画面を用いている際に多くのウィンドウを並べる際に便利です。



◆06:エクスプローラーに機能を追加

PowerToysをインストールすると、エクスプローラーのプレビュー機能を拡張してSVGファイルやPDFファイルをプレビュー表示させることが可能となります。



以下は、エクスプローラーでSVGファイルのプレビューを表示させた様子です。わざわざビューワーを起動させる必要がないので、大量のファイルから目的のファイルを探し出す際に便利です。



◆07:右クリックメニューから画像をリサイズ

「Image Resizer」を有効化すると、右クリックメニューから画像を縮小することが可能です。



右クリックメニューから「画像のサイズ変更」をクリック。



次に、赤枠の部分をクリックして……



目的のサイズを選択します。



後は「サイズ変更」をクリックすると……



元の画像と同じフォルダに縮小後の画像が出力されます。



サイズ選択画面で「カスタム」を選択すれば任意のサイズを入力できます。



◆08:キーボードの再マッピング

PowerToysではキーマッピングを変更することも可能です。まずは「Keyboard Manager」を選択して「キーの再マップ」をクリックします。



設定画面が表示されたら「+」ボタンをクリックします。



この画面では、「物理キー」と記された部分に変更前のキーを登録し、「マップ先」と記された部分に変更後のキーを登録します。登録するキーは「複数キーの組み合わせ」でもOK。今回は「左側のAltキー」を「Ctrl+C」として使えるようにしてみます。まずは「物理キー」と記された部分の「種類」をクリック。



次に、「左側のAltキー」を押して「OK」をクリックします。



今度は「マップ先」と記された部分の「種類」をクリックして……



「Ctrl」と「C」を同時押しした後に「OK」をクリック。



キーの登録が完了したら「OK」をクリックして……



「続行する」をクリックします。



これで、今後は「左側のAltキー」が「Ctrl+C」として機能するようになります。再マップしたキーは設定画面に一覧表示されます。



◆09:どこにいったか分からないマウスポインターを強調表示

PCを使っているとマウスポインターがどこにいったのか分からないという状況が多発します。PowerToysには「マウスユーティリティ」という機能が含まれており、「左側のCtrlキー」を2連続で押すことでマウスポインターを強調表示できます。



◆10:ファイル名を右クリックから一括置換

「PowerRename」は右クリックメニューからファイル名を変更できる機能です。



ファイル名を変更したいファイルを複数選択して、右クリックメニューから「PowerRename」をクリックすると……



以下のようなファイル名変更画面が表示されます。



上部の入力欄に置換したい文字列を入力して、下部の入力欄には置換後の文字列を入力します。今回はファイル名に含まれる「snap」を「shot」に置換してみました。



複数ファイルを対象にファイル名変更を実施できるので、大量のファイルを処理する際にお役立ちです。



◆11:シンプルなランチャー「PowerToys Run」

PowerToysにはアプリを一発起動できるランチャー機能も含まれています。初期状態のショートカットキーは「Alt」+「Space」です。



「Alt」+「Space」を押すと以下のような画面が現れるので……



起動したいアプリの名前を入力すると、アプリの候補が表示されます。後は、起動したいアプリをクリックするか上下キーで選択してEnterを押せばOKです。



◆12:使用可能なショートカットキーを一覧表示

Windowsには「Windowsキー」と組み合わせて使えるショートカットキーが数多く用意されています。PowerToysに含まれる「Shortcut Guide」を用いれば、ショートカットキーを一覧表示させることが可能。初期状態では「Windowsキー」+「Shift」「/」を押せばショートカットキー一覧を表示させられます。



ショートカットキー一覧はこんな感じです。



「そもそも『Windowsキー』+『Shift』『/』というキーの組み合わせが覚えられない」という場合は設定画面の「アクティブ化の方法」で「Windowsキーを押したままにする」を選択すればWindowsキー長押しでショートカットキー一覧を表示させられるようになります。



◆13:マイクやカメラをショートカットキーでオフに

PowerToysにはマイクやカメラをショートカットキーでオフにする機能が存在します。しかし、この機能を利用するにはPowerToysを管理者権限で起動する必要があります。



PowerToysを管理者権限で起動するには、設定画面で「全般」を選択してから「PowerToysを管理者として再起動」をクリックします。



すると自動的にPowerToysが再起動するので「常に管理者として実行する」をオンに切り替えます。これで、今後はPowerToysが管理者権限で起動するようになります。



後は「ビデオ会議のミュート」を有効化すればOK。これでショートカットキーだけでマイクやカメラをオフにできます。