町野の2発で湘南がボトム対決制す! 神戸は後半ATにネット揺らすもVARでノーゴールに【明治安田J1第14節】

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明治安田生命J1リーグ第14節、湘南ベルマーレvsヴィッセル神戸が21日にレモンガススタジアム平塚で行われ、2-1で湘南がリーグ戦ホーム初勝利を挙げた。

互いにここまでわずか1勝。勝ち点「7」で最下位に沈む18位の湘南と17位の神戸の対戦は、今季の行く末を占う分水嶺となる。

YBCルヴァンカップ・グループステージ突破の勢いをリーグ戦にもつなげたい湘南は、3日前のメンバーが中心に。負傷交代した大野に代わって大岩がスリーセンターの中央を務め、左ウイングバックに石原を配置。殊勲のゴールを挙げた池田はベンチからのスタートとなった。

一方、18日に川崎フロンターレと接戦を演じながらも終盤に競り負けた神戸のロティーナ監督は同じ11人をチョイス。連戦による疲労よりも、手ごたえを感じたメンバーで臨んだ。

大敗を喫した第13節横浜F・マリノス戦を含め、次第にアグレッシブさを取り戻してきた湘南は、この日も序盤から果敢にアタックを掛ける。惜しむらくは、スリッピーなピッチの影響も含めてファイナルサードでの精度が伴わないこと。対照的に神戸は高いポゼッション能力を示し、じわじわと機をうかがう。

互いに明確な決定機を作れない拮抗した展開の中で23分、神戸はイニエスタのパスを武藤がワンタッチではたいて汰木がネットを揺らすも、汰木のトラップ時にハンドがあってホイッスルが吹かれた。

湘南も3分後、石原が敵陣左サイドからクロスではなく右足でシュートの選択。40分にはお株を奪うようなパスワークで神戸を押し込み、杉岡がボックス手前左から放った低い弾道のミドルをゴール前で瀬川が触ってコースを変える。GK前川が弾いたところを町野が左足でプッシュし、待望の先制点を挙げた。

ボールは回るがフィニッシュがない神戸は、追加タイム1分に左サイドからカットインしたイニエスタが山口とのパス交換からボックス手前から左足で狙う。直後にも汰木、武藤とのコンビネーションでイニエスタが左のポケットを取ったが、シュートではなく中への折り返しを選んだことで石原にクリアされた。

ハーフタイムには両ベンチが動き、湘南は山田に代えてタリクを、神戸は郷家、山川に代えて小田、初瀬を投入する。小田は後半開始早々に仕掛けからフィニッシュまで持ち込んで見せた。

いい流れでセカンドハーフを迎えた神戸だったが、51分にミスから痛恨の失点を喫する。自陣左サイドからの初瀬のバックパスが中途半端となり、小林とGK前川が譲り合う恰好となると、町野にさらわれて無人のゴールに流し込まれた。

これで尻に火が付いた神戸はボージャンを投入してさらに攻勢を強めると、59分にイニエスタの左CKから大岩に抱え込まれながらも菊池が頭でねじ込んで1点を返す。

2分後にはボージャンがボックス手前中央から右斜め前方へ運びながら右足のフィニッシュ。さらに小田のスプリントを効果的に使うが、GK谷が立ちはだかる。元スペイン代表FWのシュートは足でストップし、裏抜けに対しては好判断の飛び出しで先にクリアした。

やや押され気味の湘南は田中にアクシデントが発生。空中戦の競り合い後に座り込むと、脳震とうの疑いがあると判断されて78分にピッチを後に。田中は3日の第11節清水エスパルス戦でも脳震とうの疑いでプレーを断念していた。

81分にはイニエスタのFKクロスをGK谷がファンブルし、一瞬ひやりとした湘南だったが、直後に大橋が左足のシュートを見せて嫌な流れを払拭。CKからはウェリントンが豪快なヘディングを見せる。

何が何でも勝利が欲しい湘南は後半のアディショナルタイムに瀬川に代えて舘を投入。ダブルボランチに変更して逃げ切りを図る。追い掛ける神戸は右ヒザの上を気にした小田を下げざるを得ず、最終盤にも裏へ抜けた武藤が決定機を迎えたものの、GK谷にストップされた。

それでも示された6分のアディショナルタイムが過ぎた99分、ゴール正面でFKを得た神戸はイニエスタが直接狙うと、壁に当たり、武藤に当たってボールは右隅に吸い込まれた。だが、VARによる確認の結果、武藤のハンドと判定され、無情にもゴールは認められず。

同時に試合終了のホイッスルが鳴らされ、湘南が肝を冷やしながらも辛うじて逃げ切り成功。ホーム初勝利を飾っている。

湘南ベルマーレ 2-1 ヴィッセル神戸

【湘南】

町野修斗(前40、後6)

【神戸】

菊池流帆(後14)

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