満吉(まんきち)くんは、各時代で話題となった存在と、時空を超えて交流できるという特殊な能力を持つ猫。この愛くるしいキャラクターの生みの親、マルチクリエイターの江戸家猫ハッピーさんが、満吉くんを主人公にした漫画で心が和らぐ…

満吉(まんきち)くんは、各時代で話題となった存在と、時空を超えて交流できるという特殊な能力を持つ猫。この愛くるしいキャラクターの生みの親、マルチクリエイターの江戸家猫ハッピーさんが、満吉くんを主人公にした漫画で心が和らぐ物語を紡ぎます。第1回は「エリマキトカゲ」編です。

【エリマキトカゲの巻】

※漫画は、画像ギャラリーでお楽しみください

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1984年、エリマキトカゲが大ブーム! 鮮烈だったCMデビュー

見慣れない爬虫類が“二本足”で疾走する―――。こんなテレビのCMが話題となったのは、1984(昭和59)年のことでした。首回りの襞(ひだ)を広げた爬虫類のアップが映った次の瞬間、三菱・ミラージュの新型車が道路を走るシーンに切り替わります。そして、今度は、その爬虫類が立って“ガニ股”で一目散に駆け抜ける光景が映し出されました。「エリマキトカゲ」です。

エリマキトカゲは、体長が70〜90cmほど。「オーストラリア北部の熱帯地方とパプア・ニューギニア南部の低地に分布する。最大の特徴は首のまわりに大きなひだ状の襟飾をもっていること」(『世界大百科事典』(第2版)平凡社)

その独特の形状が人々の関心を強く引き付けると同時に、CMで見せた直立の“二本足走行”がなんとも愛らしく、一大ブームが起こりました。興奮すると襞を大きく広げ、驚いて逃げる時に後ろ足で駆け出すのだそうです。

ぬいぐるみや襟巻、ビデオやレコードも……。関連商品が数多く販売され、巷にエリマキトカゲの意匠があふれます。一過性の人気は冷めやすく、熱狂はほぼこの年で終息しますが、40年近くたった今も、そのユーモラスな姿を鮮明に覚えている人は少なくないでしょう。とても鮮烈な印象を与えた“未知の生き物”でした。

1984年の主な出来事は、海外ではロス五輪、国内ではグリコ・森永事件など。エリマキトカゲが生息するオーストラリアから、日本の動物園に初めてコアラがやってきたのも、この年でした。

江戸家猫ハッピー(Edoya Nekohappy)

マルチクリエイター。動物ものまね芸人「三代目 江戸家猫八」の末娘。
1993年から15年間、俳優・緒形拳に師事。共著「地球徒歩トボ」(学研)では写真を担当した。オリジナルキャラクターである猫の「満吉くん」を通して、地球を楽しむための写真・漫画・グッズなどを発信している。2022年8月、伊豆高原で「猫満福庵」という猫のいるギャラリーをオープン予定。

・「猫満福庵」 http:/nekomanpukuan.com

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・「江戸家猫ハッピー」https://nekohappy.com/

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